私の1日は朝早くに始まる。
敢えて時間は書かないようにしよう。
冬は真っ暗だし、なんなら夏も真っ暗だ。

元々夜はめっぽう弱くて、周りの友だちがオールを主流としてた大学時代も、日付を越すのが精一杯だった。

年を重ねた今、日付を越すことは年に3回もない、気がする。

今住んでいる家に引っ越した5年前が、朝早く起きるようになったとっかかりのきっかけ。
初めはもう少し遅い時間だったけれども。


私には、にぎやかな家族が何人かいる。
話を聞いてあげたいし、聞いていたいヒトたち。そして、もふもふした毛皮を着たかたまり2つ。
仕事の都合上、私が家に居る時間は極端に短く、休みも合わない。多分一般的な『他』に比べて一緒に過ごす時間は短い。
なので家にいる間は、TVやスマホやPCや本はそっちのけで対面しようと思っている。
ただし、相手たちが希望する時だけだけど。
押し付けがましい関わりほど、意味のないものはないと思っている。
希望した時に希望した分だけ。

そして、その為にも自分の時間はとても大事。
自分を大事に出来ない人は他人を大事に出来ない、と言うのは私の信条の一つでもある。
例え相手が家族であっても。
家族だからこそ、かもしれない。

好きなコーヒーを片手に、好きなだけTVが見たいし本が読みたい。たまには映画だって見るし、好きなだけインターネットの世界にいたい時もある。
そしてそれらを見たり読んだりしながら泣いたり笑ったり、毛皮を愛でたりする。
私の大切な時間の確保には、朝が一番。

朝には独特な雰囲気もあって、私はそれをこよなく好む。
真っ暗な中、誰も起きていない、世界が自分だけのような気がする中、好きに過ごす。誰にも気兼ねすることもない。
外は雨が降っていたり、シンシンと寒かったり、夏の暑くなりそうな日も早朝は涼しい。
屋根裏を改造している私の部屋は、季節がダイレクトに来る。
そして、気候が少し良くなると窓を開ける。
夜と朝の間の時間の外の空気。
網戸にすると2つのかたまりは、どこからともなくやってくる。
戸外では暮らせない彼らから目は離せない。
2つのかたまりは、鼻をヒクヒクさせながら、目一杯呼吸する。

新聞屋さんのバイクの音や、家の前を通る車の音が聞こえてきたり、外で暮らす猫がなんとも言えない声で鳴いていたり、どこかから救急車の音も聞こえたりもする。

自分の感性が研ぎ澄まされるような感覚になる。私を作り上げる大事な時間。

今日の朝は風が強くて寒くて、まだ窓は開けられなかった。
でも、明るくなるのは少しずつ早くなっている。春は確実に近づいている。
ボワボワした風が吹いたら窓を開けて、また2つのかたまりと一緒に外の空気を思いっきり吸い込もう。

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