ゲルクッション

外出自粛の間、私はずっとと言っていいほど座っている。元々インドア派なのもあって、外に出ないのがあまり辛くないので、ひたすら家にいる。家でろくに運動もせず座ってばかりだとどうなるか。それは———

腰が痛くなる。


やはり座りすぎは腰にくる。しかも、私の部屋にある椅子は小1から使っているもので、クッション部分はぺちゃんこ。普段使うだけでも腰がやや辛いのに、長時間座ろうものなら腰も尻も痛くなってくる。

そんな話を親にしたら、スーパーで面白いものがあったと教えてくれた。その名も、ゲルクッション。

次の買い物は母が行く予定であったが、私に代わってもらいそのクッションを求めて私はスーパーへ向かった。スーパーと言っても、ショッピングモールなどのような大きなものではなく、食品と最低限の生活用品が売っている小さなものである。そんなところにそんな素晴らしそうなクッションが売っているとは。

スーパーにつくと、そのクッションは探すまでもなく、すぐに見つかった。入口に堂々と置かれていたからだ。テレワークの人が増えて、きっと需要があったのだろう。急遽作られたと思われるクッションコーナーは人々の視線を集めていた。お値段もそこそこするので買うかどうか非常に悩んだが、最終的には快適なステイホームのために購入を決意した。

母から買うよう頼まれていた日用品をさっさとカゴに入れ、レジに向かった。レジの人が同じ部活だった先輩だった。やや気まずい。

そんな気まずさを乗り越え、商品を袋詰めする台のところまできた。ここで私は大変なことに気がついた。ゲルクッション、なかなかに大きい上に箱に入っているためスーパーでもらえる袋に入るサイズではない。大きめのマイバックを持ってくるべきだった、、、

諦めて、腕で抱えて帰ることにした。自意識過剰かもしれないが、みんな私のことを見ているような気がした。いや、私のことを見ているのではない。私の持っているゲルクッションを見ている!!!私の住んでいる街に、普段そんなでかいものを持って歩いている人はいないので、注目されているのだとおもう。うーん、恥ずかしい。

家に帰ってすぐ、クッションに座ってみたりとても良い座り心地だった。自然に姿勢が良くなる感じで、これなら腰にも優しそうだと思った。

なんと、そのクッションに卵を乗せ、その上から座っても卵が割れないという衝撃を吸収する力を持っているらしい。やってみたいとは思うが、私はビビリなのでやる勇気が出ず、まだ試せていない、、、。




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