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『国破れてコンテンツ在り』 ―もしも日本が侵略されたら―

 ここ最近ウクライナ情勢のことを考える時間が多い。
 それは、ともすればやがて来る、未来の日本の姿なのではないかと思えて仕方ないからだ。

 もし日本が侵略戦争をしかけられたらどうなるのだろう。
 その時、ゲーム開発することしか能がない自分が、何か役に立つのだろうか?

 そんなことを考えていたが、実はゲーム――
 いや日本のコンテンツこそが、もしかしたら『日本の未来』を救う大きな要素ではないのか? と思い立ったので勢いのままに書き連ねることにした。


日本が侵略を受けたなら……?

 最近、元大阪府知事の橋下徹氏が以下の言説で炎上した。

 橋下氏の言うことは分からないではない。
 祖国防衛に命をかけることのみが正義で、戦いを忌避する人間が集団の圧力によって、それを選ぶことが出来ない悲劇というのは、日本人は第二次世界大戦の時に知ったことでもある。

 また最近目にした、世界の国防意識に対する調査の結果も併せて考えたい。

 こちらのデータでは、基本的に日本人は「自国のために戦う意思」を問われると、分からないと答えた人が多数だった。

 まあそれもそうだろう、と思うと同時に、日本人の戦争への忌避感は根深いものがあるし
「いざ戦争になったら降伏するほうがいい」
 という考えの人間も相応にいるのだろうと思う。


 そして個人的にも、橋下氏の意見や、国よりも個人の安全を優先する意識を否定する気にはなれない。

 しかしだ。
 もし日本がウクライナと同じように、侵略戦争をしかけられ、日米安保が機能せず、自国単独での国土の防衛が難しいとなったら?
 
 大多数の国民が国外退去をしたとして、そのあと日本を再建できるのだろうか?
 降伏したら、今までの日常がそのまま続くのだろうか?

 恐らく、答えは「否」

 国外退去した人間は、難民として他国の地で一生を過ごし、やがてその地に同化していくだろう。

 降伏をしたならば、敵国家からの同化政策が始まる。
 侵略戦争をしかけてくる国だ。その辺りのコントロールは当然厳しいものになるだろう。



国破れて残るもの

 日本が侵略戦争に敗北すれば、国家としての日本は消える。

 そのとき世界史の中で数多の国家がそうだったように、時間の流れの中で日本の文化も忘れられ、『かつて日本人だった人々』の思い出の中だけのものになるのか?
 そんな懸念に対して、日本のコンテンツに希望を見出した。
 
 日本には他国を圧倒する、数多のコンテンツがあり、その中には他愛ない日常の生活や、日本の時々の文化が大量に織り込まれている。
 日本のコンテンツは、仮に日本が亡国の憂き目にあったとしても、日本文化を未来へと届ける方舟となるのではないか。

 そうして世界の人々が楽しむコンテンツやエンタメの中に、『日本』が息づいていくのならば……。
 いつか『日本』が再び世界に甦る日が来るのかもしれない。

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