その14
目を閉じるとそこは白壁の部屋の中で、どこからともなく思考の文字が投げ込まれてくる。自分の脳の表面がチクチクしてくるのを感じながら、部屋が白く静まり返るように整理する時間。
大学生の時から、ザルの様な心に必死に知識やなりたい自分を投入するも、気付いたら何も残っていない感覚があった。そこから抜け出すために自己流で学び得た方法は、何もしないで無になる時間を作ることだった。心を作り直す時間。
ネガティヴばかりに囚われてしまう日々の中にも、見たかった配信の一気見や無駄にYouTubeで放心してしまった後に、またやってみようかなと心に元気が出てくる時がある。「してしまった」と思いながらも、その時間があったから動き出せることがある。
昨日までは、ずっと嫌で嫌でしょうがなかったことなのに、心の元気のおかげで簡単にやってみようと気が変わるのは、本当に不思議だなと思う。上手くいくかいかないかはさておき、行動できる気持ちになるよう自分で浮上できたことを、褒めたいと思う。
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