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僕が30年前のフィルムカメラを使う理由。
デジタルカメラが主流になった今、フィルムカメラを使ってる人はどれぐらいいるのでしょうか。
僕は5年ほど前にフィルムカメラを初めて手に取りました。
森栄喜さんという写真家さんの写真にとても感動し、その写真たちがフィルムで撮られていることを知りました。
すぐにYahooオークションを使ってフィルムカメラを落札。
オリンパスのOM-2。これが僕が最初に手にしたフィルムカメラです。
制限された中で撮る
フィルムカメラは撮影できる枚数に制限があります。
普段使うフィルムは大体36枚撮り。36回撮るごとにフィルムを変えなくてはいけません。
この「制限」が僕の撮影スタイルに合っています。
僕はデジタルだと無性にシャッターを押してしまいたくなる性分なのです。後で確認するとちゃんと撮れているにも関わらず、心配で同じようなショットを何枚も撮影してしまう。
その反面、フィルムは36枚しか撮れません。同じショットを何枚も撮っていては、すぐに上限枚数に到達してしまいます。
自分を信じて、次のショットに移るしかないのです。
すぐにその場で確認できないという制限もあります。
失敗していることもあるのですが、それでもシャッターを切るときには自信を持って撮影した一枚ですから、なんだか失敗しても愛着が湧いたりするものです。
これはデジタルではなかなか経験できない、フィルムならではの魅力です。
人を撮るときにフィルムを使いたい。
僕はポートレート撮影の時にフィルムカメラを使うことが多いです。
人を撮っていると、不意に思いがけない表情や動きが撮れる時があります。
その瞬間というのは「フィルムカメラ」で撮影した時の方が、出会える回数が多いです。
「撮影枚数が限られている」「すぐに確認することができない」といった制限があるからこそ、撮影のテンポはフィルムならではのものが生まれます。
この「テンポ」が人を撮る時にピタッとハマるのでしょうか。
あとはフィルム独特の雰囲気が人を優しく写してくれる気がします。
僕はできるだけ人の優しさを写したい。
だから人を撮るときはフィルムを使いたいです。
カメラに歴史あり。
「CONTAX T2」
僕が毎回必ず持っていくカメラです。
実はこの機種、僕が生まれたのとほぼ同時期に発売されたものなのです。
となると30年近く前の機種。
30年以上経っても使われているカメラって、純粋にすごくないですか?!
フィルムカメラは作りが非常に頑丈なものが多いです。
このT2もチタン素材でできているので、とても重厚感があります。
またデジタルカメラと違い、電子的な故障が少ないのも長持ちする理由なのでしょうか。
僕は4年ほど前に中古で購入しました。
それ以前は違う人の元で、違う景色をこのカメラは写してきたわけです。
その前はまた違う誰かの手に渡っていたのでしょうか。
今は僕の手の中で、僕の見たものを撮影している。
そう考えるとなんだかちょっと「ロマン」を感じますよね。
ものづくりメディアに携わるものとして、何十年も使われ続けている道具を色々とみてきました。
今自分が30年経ったものを、継承して使うことができているのがとても嬉しいです。
僕も大事にメンテナンスして、少しでも長く使い続けたいな。
実はフィルムの方が簡単?
僕はカメラ初心者の方にこそ、ぜひフィルムカメラを手にとって欲しい。
カメラを始めたくて、デジタル一眼を購入する人が僕の周りでも多いのですが、ちゃんと使いこなせるようになるには時間と経験が必要だったりします。(僕もいまだに全ての機能使いこなせてません。笑
そして撮影後にレタッチをすることで、写真を完成させることが多いです。
撮影したデータを取り込み、その中から写真を選ぶ作業、そして一枚一枚レタッチして書き出す。結構手間がかかります。
その反面、フィルムカメラは現像してデータ化してもらったものをスマホに取り込むだけです。
なんとなくカメラ始めたいなぁと思っている方、特にお子さんや、友達など「人」を撮ることが多くなりそうな方は、ぜひフィルムカメラを使って写真を撮ってみてください。(スマホと併用すればデジタルと一緒に思い出残せます!
またカメラ本体もほとんどが中古なので、新しくデジタルの一眼を買うよりも安くすむことが多いです。(ランニングコストはかかりますが...
制限があるからこそ、いつもとは違う写真が撮れると思います。
たくさんの人にフィルムの魅力を知って欲しいです。
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