#2 インフレはすでにピークに達したのか?
おはようございます。猫を飼うと結婚できなくなると聞いたので「じゃあ青島に住んで飼わずとも猫がそこらじゅうにいる生活にしてそこにいる住人と結婚しよう」と名案を思いついたすなっちゃんです。
さて、今日お話しするテーマは「インフレはすでにピークに達したのか?」です。
ぶっちゃけこれは意見が非常に割れるテーマで「絶対こうなる!」とは言い切れないです。ただ私が考える現時点でのインフレについての視点をお話しできたらと思います。
それではいきましょう。
インフレはピークなのか?
結論から申し上げますと、私はインフレはすでにピークに達したと思っています。
以下がそう考える理由です:
Fedが6/15日に0.75%に引き上げると発表してから利回りが急激に下がってい
る商品価格の急激な下落
サプライチェーンの改善
Q1 2022の実質GDPの成長率がマイナスだったこと
アトランタ銀行がQ2 2022の実質GDPの成長率を+0.0%と予想していること
2022年5月の小売売上高がマイナスだったこと
ISM製造業景況感指数が減速していること
PMIが減速していること
消費者信頼感が市場最低であること
企業信頼感が急激に減少していること
これが私がインフレがピークなんじゃないかと考える理由です、とだけいっても分かりづらいと思うので、中でも大事なものをピックアップして説明していきます。
利回りが急激に下がっている
そもそも利回りが上昇するときは市場が「インフレ圧力が強まっているからFedがさらに積極的に金融引き締めを行う」と考えている時です。つまりFedはインフレと闘うために引き締めを行い経済活動を落ち着かせるということですね。
ただ最近の債券市場を見ていると、経済活動を落ち着かせることに不安感を持っている人が増えている様子がわかるんです。
Fedが0.75%のの引き上げを決定したにも関わらず5,10,30年利回りが急激に下がっている。
これはつまり賢い投資家達が3つのことを考えているということだと思います。それは、
インフレはピークに達している
経済成長率の予想が引き下げられている
Fedはインフレをうまく扱い、経済をゆっくりと後退させることに成功するのではないか
だから先週は利回りが急激に下がり株と仮想通貨が上昇したのではないか、というのが私の考えです。
商品価格の急激な下落
まずはいくつかの商品とそれぞれの2022年の最高値からの下落率を見てみましょう。
原油:-18%
天然ガス:-36%
銅:-26%
パラジウム:-46%
小麦:-32%
オート麦:-26%
大豆:-10%
トウモロコシ:-9%
これらを見て分かるように、商品価格はピークからかなり下落しています。まだ断言するのは早いですが、このままいけばインフレを抑えるいい材料になるのは間違いないです。
他にも銅/金と10年利回りのを比較したチャートを見ればさらによくインフレが静まっていることがわかるのですが、それはまた次の回で紹介しようかなと思います。
PMIデータの減速
先週重要経済指標の一つであるPMIデータが発表されました。
投資家は製造業で56、5月の57からのわずかな減速を予想していました。
しかし結果は52.4、急激な減速でした。さらにサービス業でも53.4から51.4に減速していました。
PMIデータは50以上だと経済拡大範囲、50未満だと経済縮小範囲、つまりまだ拡大範囲にはいますが、より縮小範囲に近づいたことが分かります。
ピークかどうか、言い切るのはまだ早い
今インフレがピークに達したかどうかは、まだ経済データが完全に証明できていない以上、今見るべきは債券市場と商品市場でしょう。この二つの市場が同時に下がればインフレはピークに達したといっていいと思います。
ただまだ言い切るのは早いです。
例えば10年利回りは6/14から10%以上下がっていますが、5/9-5/25では14%以上下げた後、28%上げています。これと同じ動きをする可能性もありますので注意が必要です。
さらにもう一つ問題なのは、まだ経済活動を縮小することがインフレを抑えることに繋がるのか証明されていないことです。
アメリカ経済ではQ1 2022の実質成長率はマイナスでしたがインフレは止まらないし、5月の小売売上高は-0.3%でしたが5月のCPIは1%上昇していました。
いつ経済縮小がインフレを抑えることにつながるのか?それはまだ分かりません。
まとめ
今回は「インフレがピークに達したのか?」について話していきました。私はインフレはピークに達したと思いますが、まだ完全には言い切れません。今根拠になるのは債券市場と商品市場です。市場はFedがうまいこと経済を縮小させると信じているようなので、後は今後発表される経済データに注目しましょう。
ありがとうございました。
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