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横浜開港広場前 ザ・ラーメン屋の牛タンラーメン 20.01.12 13:30

大さん橋の袂、開港記念広場の交差点にザ・ラーメン屋という大上段に構えた店名のラーメン屋がある。
最高の、無類の、一流のの意味を含むTheを冠するラーメン屋。はたしてどんな凄いラーメン屋かと思うと、ビニールテントの屋台風ラーメン屋だったりするのでその格差に腰が砕ける膝が折れる。

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若い頃、気がついたときからあったので、もう30年以上はこの場所で、この業態で営業していることになる。
その頃はまだビニールの囲い方が甘く、冬は寒風が、夏は今ほどではないにしろ猛暑に襲われて決して快適なものではなかったが、最近はホームセンターの製品開発が充実したのかビニールの囲いがうまく行っていて、冷暖房を逃がすことなくビニールのシースルー感が変に港町を感じる独特な雰囲気を醸している。言ってみれば、Theを関するに恥じない唯一無二なラーメン屋になっている。

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メニューは数種類のラーメンと数種類のトッピングと半チャーハンと半カレーなどが巧みな組み合わせでナンバリングされて、メニューの種類の数だけはものすごいことになっていて、メニューを見ずに番号だけで頼むのが流石常連ということにもなっている。なので、あまりに訪れる間隔が開いて調子に乗ってうる覚えの番号で頼むと半チャーハンが半カレーになっちゃったり、牛タンがワンタンになっちゃったりと・・・それもまた面白いところなのだけれども。

そんなわけで、大さん橋あたりをいい時間頃ウロウロしていると大概の場合ランチはここになる。
では味はそんなにうまいのかと言われると、うーん・・・。
うまいわけでもなく、まずいわけでもなく。もっとうまいものはこのあたりだからたくさんあるのだが、なぜだかここを選んでしまう。そういう店ってあるよね(笑)
朝なら船員食堂。昼ならザ・ラーメン屋。昭和のオヤジの、観光のヨコハマというよりは港湾横浜の満腹タイムです。

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というわけで、ザ・ラーメン屋へ。
ちょうどこの時一卓空きができたので潜り込めた。
その後もどこかの宅が開くとすぐ誰かが来店するといった絶妙の回転ペースが続く。
これはひとえにビニールテントのためだと容易に想像できる。満席なのか空いたのかが道路からズズズイットお見通しというわけ。考えに考え抜かれたなのかはわからないがよくできている。

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そして今日頼んだのは牛タンラーメンと半チャーハンのセット 1400円。
俗に29番というやつ。

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牛タンのラーメンは珍しいので一度は食べられることをおすすめするが、言うほど牛タンらしいパンチはない。逆に柔らかかったりして牛タンって・・・みたいな。でも頼んでしまう。これもまた不思議なものだ。
にんにくと辛子が入れ放題。これで味を自分好みに味変できるのもお気に入りの理由かもしれない。

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ラーメンもいいのだが、なにしろチャーハンが美味い。
他人の体のことなど心配していられるか的な、濃いめの昭和の味付けのチャーハンがなんともいい。
だったらチャーハン単品でいいじゃないかということになるのだが、なぜだかラーメンを頼んでしまってメインのチャーハンが半分になるっていうのも不思議な話だ。

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特筆する旨さはないし、環境だっていいわけがないが思わわず寄ってしまうのは、おばちゃんのサービスと看板犬がいいからかも知れない。
いや、たまに何度も食べたくなる程度の味のクオリティーは保たれている。不思議な魅力満載のラーメン屋。
外せないんだよなぁ。こういうところが。






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