伊那出張編 高遠散歩 21.10.09_12:45
今日は一日、高遠のお城と城下町を散策した。
中山道からも三州街道からも外れた高遠は小藩なれど不思議と歴史の存在感は抜群。
将軍の隠し子を預かって大藩へと出世したり、幕府の罪人を預けられたり、今も新宿の地名に名を残したりと波乱万丈。
山形や会津へ出石へ蕎麦文化を伝えたのもこの藩から。
今ではお城は桜の名所で市民も誇りに思っているみたい。
蕎麦はうまいし桜はきれい。
この町でひっそりと生きていくには申し分ないだろうけれども、若者には刺激が少なかろう。
東京に出たくても駅もない。
その分、長距離バスが驚くほどの本数走っていた。
バスのターミナルのことを駅と呼んでいるようで、道路標識にも 高遠駅⇒ と案内されているいじらしさ。
帰郷の際には茅野まで迎えにでも来てもらうのだろう。
高遠は山間の小藩で城下は猫の額ほどの広さだけれども、接触した数少ないけど住民は皆胸を張って生きているような感じを受けた。
高遠も今は伊那市の一部だけれど、飯田線沿線、三州街道沿いとは明らかに雰囲気が異なる独立感を感じる。
ここはもう伊那谷とは呼ばないだろうし。
無理な開発を恐れる必要は無さそうだけれども・・・廃れる一方の山間地。
高遠を守る人々の暮らし。人々を守る高遠の暮らし。
色々と大変そうだよなぁ。
そんな高遠町も平成の合併で伊那市の一部に。
歴史の名称が失われるのは惜しい気がする。
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