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1000日チャレンジ 398日目 観劇記録『奇跡の人』(東京芸術劇場)

ゴールまで602日

★BMI:24.3

★先週の土曜日に久しぶりの観劇をした。東京芸術劇場プレイハウス。
◎『奇跡の人』
作;ウイリアム・ギブソン
翻訳;常田景子
演出;森新太郎
出演;高畑充希(アニー・サリバン)、平祐奈(ヘレン・ケラー)
村川絵梨、井上祐貴、山野海、森山大輔、増子倭文江、池田成志ら(敬称略)
企画制作;ホリプロ

奇跡の人ポスター(東京芸術劇場プレイハウス前)

◎この公演は、ホリプロの公演としては、1997年から8回目。同脚本の日本での公演は、1964年が初演。私は、1992年に、アニー=大竹しのぶ、ヘレン=中嶋朋子の舞台を観てから、今回で8回目。
①1992年(東京芸術劇場);大竹しのぶ、中嶋朋子
②2000年(シアターコクーン);大竹しのぶ、菅野美穂
③2003年(シアターコクーン);大竹しのぶ、鈴木杏
④2006年(青山劇場);田畑智子、石原さとみ
⑤2009年(シアターコクーン);鈴木杏、高畑充希
⑥2014年(天王洲銀河劇場);木南晴夏、高畑充希
⑦2019年(東京芸術劇場);高畑充希、鈴木梨央
⑧2022年(東京芸術劇場);高畑充希、平祐奈

(あらすじ)(作品web siteより転載)
アラバマのケラー家。アーサー・ケラー大尉(池田成志)とその妻ケイト(村川絵梨)がベビー・ベッドを心配そうに覗き込んでいる。1歳半の娘ヘレン・ケラー(平 祐奈)が熱を出したのだ。やっと熱が下がり安心したのも束の間、ヘレンは音にも光にも全く反応しなくなっていた……。
それから5年。それ以降、ヘレンは見えない、聞こえない、しゃべれない世界を生きている。そして、それゆえ甘やかされて育てられたヘレンは、わがまま放題。まるで暴君のように振る舞うヘレンを、家族はどうすることもできない。そんな折、ボストン・パーキンス盲学校の生徒アニー・サリヴァン(高畑充希)の元に、ヘレンの家庭教師の話が舞い込んでくる。誰もがお手上げの仕事ではあったが、孤独で貧しい環境を20才まで生きてきたアニーは、自立という人生の目標を達成するため、初めて得た仕事に果敢に挑戦しようとする。
はるばる汽車を乗り継いでケラー家にたどり着いたアニー。アーサー、そしてヘレンの義兄ジェイムズ(井上祐貴)は、余りにも若い家庭教師に疑念を抱くが、ケイトだけはアニーに望みを掛ける。そして、アニーとヘレンの初対面の時。ヘレンはアニーに近づき、その全身を手で探る。それはふたりの闘いのはじまりだった……

(感想)高畑さんのアニー役は前回に続いて2回目。彼女はその前に2回ヘレン役も演じているので4回目の出演になる。今回の舞台は、前回よりもシンプルにアニーの葛藤に焦点が当てられていたように思う。もちろん、両親の思い、兄の思いなど家族の物語はきちんと描かれているのだが、アニーの不安やトラウマ、後戻りできないという切実な立場など複雑なものを背負ったアニーを高畑さんが静かに力強く演じていた。平さんは昨年のNHKのドラマ『流れ星』で素敵な女優さんだなと思っていたが、今回が初舞台とのこと。セリフを使わずに表現しなければならない難しい役で運動量も多い役を懸命に演じる姿は、まさにヘレンがそこにいるように感じた。素晴らしかった。母親役の村川さんもこれまで彼女が演じてきた役とは印象が異なり、最初、彼女だとは気がつかなかった。これまでのヘレンの母親像よりも、内面の複雑さをしっかり演じて見せてくれていたように思う。
脚本のすばらしさもそうだが、演出・俳優陣・舞台装置など、本当に素晴らしい作品だった。久しぶりの観劇でこの作品を観ることができて良かった。またすぐに別の舞台を観たくなって、予約してしまった。制作に関わった皆さん。ありがとう。

(公演リーフレットへのリンク)
https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/www.horipro-stage.jp/wp-content/uploads/2022/02/28134824/kisekinohito_2022.pdf


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