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1000日チャレンジ 922日目 Bunkamura主催「消えなさいローラ」観劇記録(一部ネタバレあり)

ゴールまで178日

★BMI:22.8

◎先日、紀伊國屋ホールでBunkamura主催「消えなさいローラ」を観劇したので記録に残したい

Bunkamura主催「消えなさいローラ」
【作】別役 実
【上演台本・演出】渡辺えり
【出演】尾上松也 吉岡里帆 (和田琢磨 渡辺えり)
ミュージシャン/川本悠自(コントラバス) 会田桃子(ヴァイオリン) 鈴木崇朗(バンドネオン)
【会場】紀伊國屋ホール
【公演期間】2023年11月4日(土)~2023年11月21日(火)
【主催/企画・製作】Bunkamura
【Introduction】(公式siteより引用)
「不朽の名作と、その後日譚を描いた不条理劇 世界初の二本立て上演
演出は、劇団3〇〇の主宰、演出家、劇作家、女優、歌手として卓越したパワーで活躍し続ける渡辺えり。
渡辺が演劇を志すきっかけにもなったという憧れの作品である、テネシー・ウィリアムズの出世作『ガラスの動物園』と、別役 実がその後日譚として書いた『消えなさいローラ』の世界初となる二本立て上演に挑みます。
『ガラスの動物園』の物語の進行役でもあり、閉塞感を感じながら現状からの脱却を夢見る文学青年の弟・トムを演じるのは、今最も注目される歌舞伎俳優であり、舞台や映像、バラエティなどでもその才能を発揮する尾上松也。2020年に渡辺と『消えなさいローラ』で共演、絶大なる信頼を得て、再びのタッグとなります。極度に内気でガラス細工の動物たちと古いレコードだけを心のよりどころとする姉・ローラ役は、温かさと芯の強さを併せ持ち、繊細かつ誠実な演技力で映像から舞台まで様々な役を演じ分ける吉岡里帆。高校時代にローラが恋心を抱いていた人物であり、一家の夕食に招かれてやってくる青年・ジムは、ミュージカル、ストレートプレイを問わず、ジャンルの幅を広げながら舞台を中心に活躍する和田琢磨が演じます。渡辺えりは、自身が生涯で一度は演じてみたかったという、華やかな過去の想い出の中で生き、自分の考えが正しいと信じて疑わない口うるさい母・アマンダを演じます。
『消えなさいローラ』では、家を飛び出して行ったトムを母とともに待ち続けるローラ役を吉岡、和田、渡辺の三名が日替わりで演じます。彼女を突然訪ねる葬儀屋と名乗る“男”役の松也を相手に二人芝居を繰り広げます。
二本立てで上演することで、双方の作品の深部により強い光を当て、“夢を見ることを忘れないでほしい”という現代のすべての人へ向けた渡辺の想いとともに、性別や年齢を超えた、切なくもロマンチックな公演をお届けします。
どうぞご期待ください。」
【Story(『消えなさいローラ』)】(公式siteより引用)
「家を捨て、セントルイスを⾶び出していった弟のトムが帰ってくるのを、⺟とともに姉のローラは待ち続けていた。
そこへ突然、葬儀屋と名乗る男がやってきて…。名作『ガラスの動物園』の後⽇譚を描く⼆⼈芝居。」

【感想】「ガラスの動物園」に続いて(15分休憩をはさんで)上演された「消えなさいローラ」は別役実が「ガラスの動物園」の後日譚として、書いたオリジナルの戯曲。今回の上演では、尾上松也さんの相手役が日替わりで演じられるのだが、私の観た初日は吉岡里帆さんとの2人芝居だった。兄のトムが出ていった後に残された母娘がどうなったのか?「ガラスの動物園」では描かれなかった、その先の話だが、別役さんが描いた世界は、私も想像した未来の一つだったので、大きな驚きはなかった。悲劇的な後日譚ではあるが、ハッピーエンド的なものであったならば、ファンタジーに見えてしまったかもしれない。
「ガラスの動物園」では家族を悲劇的な方向へ進めてしまった大きな要因は、母親の性格や振る舞い、幼少期のプライドを捨てられず、子供に依存して生きてしまう悲しさ、といったものだったが、「消えなさいローラ」では母娘の相互依存的な印象も残しているような気がした。
1時間のコンパクトな芝居でローラ役の吉岡さんが、本編?の「ガラスの動物園」より、生き生きと持ち味を生かした演技を観せてくれていた。


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