金木犀の夜
「夏歌最高だと思ったけど、秋はかぼちゃの煮物のように曲が染みるので秋の音楽もいいね。」
ミスチルを聴きながらツイッターに書くと、友人から
「最近かぼちゃの煮物のように染みているのきのこ帝国の金木犀の夜だよ。よかったら聞いてみて。」
とリプライが来た。
後回しにしちゃうと絶対聴かないから、かけてみた。
「だいたい夜はちょっと 感傷的になって」
という歌い出しから始まる。
ああ、そうだよな。わかる。
とゴーヤチャンプルを作りながら考えた。
わたしはチャイナドレスを着てピンク・レディを踊ってみたり
仕事でも人一倍大きな声で笑うし
友達との時間はいつもハイテンションになっているけれど
わたしの大部分を占めているのは暗さだ。
わたしにとって、人といる瞬間はすべて社会だから
誰かといる瞬間は、自分のことに100パーセント注げない。
人といるのが辛いというわけではない。
スナックおりんママとしてピンクレディを踊るのはこの上なく楽しいし
友達や恋人との時間もウキウキして人と一緒にいて幸せを感じる。
けれど
一人だけの時間をとても愛している。
自分の時間というものは静かに暗く低体温で、熟考に当てている。
暗いといってもネガティブと同義ではない。
一人で静かにあれやこれや考えて整理をする時間であって
決して病んでいるとか
「麟ちゃん思い詰めないで何でも相談してね」と言われるようなことではなく
わたしが生きる上で必要としている暗さだ。
ノートに自分のことを書いてみたり
本を読んでみたり
小学校の頃を思い出してみたり
それはまるで旅をしているように。
心ここに在らずというように。
旅は、些細な日常を愛しなおせるから好きだ。
わたしにとっての暗さも、
これから思いっきり明るくすることができるから好き。
そんなことを金木犀の夜にを聴きながらぼんやり思っていたら
美味しいゴーヤチャンプルが目の前にできただけではなく
飛ぶタイミングを逃してなかなか入れなくなった長縄跳びのように
書くタイミングを逃して筆が遠のいていたnoteをまた書くことができました。
きのこ帝国 金木犀の夜
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