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一人暮らしのすすめ


料理は嫌いじゃない。


これは、昨日作ったハンバーグである。我ながらいい出来ではないだろうか。

料理は、一人暮らしをするまでまともにやったことがなかった。料理教室は友達に誘われて通っていたが、それが功を奏したようには思えない。カレー作りで雑に人参を鍋に入れて内定者研修のグループワークをぶち壊しにしたこともある。家庭科の時間、針に糸を通せなくて1時間終えたこともある。服装だって化粧だってダサすぎてよくイジられたものだ。


親に「家事をやったことないあなたに一人暮らしが出来るわけない」とよく言われていたし、私もできないと思ってた。

そんな中、2020年3月の終わりに社会人になるタイミングで一人暮らしを始めた。

そこに重なった、緊急自体宣言。

やることがなくなった。


そして、節約生活が必要だと分かっていた。料理を始めた。

料理も、そんなに苦ではなかった。料理するか分からなかったから最初は包丁まな板なんて使うのか、フライパンや鍋両方買って邪魔にならないかとすら思っていた。

ワンルームでコンロもひとつ、まな板を置く場所すらないのだ。まあ一人暮らしなら普通かもしれない。

でもそんな狭い部屋でも作りたい料理を作って食べることの楽しさを感じられた。肉じゃが、オムライス、ロールキャベツ、チーズタッカルビ…チキン南蛮とそのタルタルソースまで作っていた。

親には勿論驚かれた。実家暮らしでそんなことしたこと無かった。包丁を持ったら親が怖がるからやる気をなくして台所からそそくさと退場するのである。

そんな私も、料理も洗濯もするのだ。一人暮らししていなかったら、結婚するまで一生親のすねをかじっていたと思うと末恐ろしい。


一人暮らしを始めて、「あ、意外と自分できるんだ」ということがわかった。みんなそうかもしれないが、やらなきゃいけない状態に追い込めば意外とできる。そして、その自立している自分に自信が持てるようになったし、何だかんだ自由があるのはとても嬉しい。


私の部屋は、5畳しかない。部屋にキッチンも洗濯機も冷蔵庫も置いている。いつもネタにしているが、友達を呼んだらみんな「え…すごいね…」とドン引きしてくれる。そう、家賃と交通の利便性と清潔感で家を選ぶとこうなるのだ。しかも狭い部屋で在宅勤務になった。最悪だ。パソコンもモニターもあるからデスクと椅子もある。


多分世の中の大半の女性はこんな家すぐ引っ越すだろう。でも、私は今の生活は意外と嫌いじゃない。そういった家への価値観がわかったのも、一人暮らしならではだろう。


まだ一人暮らしをしたことの無い人がいたら、ご自身のタイミングで一人暮らしをしてみてほしい。

私は、一人暮らしを始めて住む場所の価値観を知ることができた。そして、親の有難みも自由もめんどくささもわかった。環境を変えることは自分を見つめ直す上でかなり重要な行為だとこの一年でかなり理解できた気がする。


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