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後悔


どれだけ責めても
足りないくらい
遺された人は自分を責めるんだ

誰のせいでもないよ
死んでしまうことしか選べない時もある
誰のせいでもないの

だけどさ
遺されると
ひとつずつのことをふりかえって
あの時の自分の言葉が、とか
あの時の自分の行動が、とか

どうにかしてその人を救えたんじゃないかって
考えずにいられなくなる

そばにいたら
気づけたかも

なんて

いろんなことを思っては、自分を責めるんだ

本当に
誰のせいでもないのに
楽しい思い出がかけめぐってさ
どうしようもなく苦しめるんだ

「じゃあまたね」って別れたあと
その人が死んでしまったら
「じゃあまたね」って言った時間に
戻りたくて仕方なくなる

遺していく方には
遺していく方のかなしさがきっとあったよ
もしかしたら
たいせつな仲間のことを思ったかもしれない
でもさ
そのたいせつなものを手離しても
遠くにいきたかったのかもしれない

想像しかできない
心の中は見えない

生きていて欲しかった
なんて
たやすく言えないよ

だけど

生きていて欲しかったよ