研修講師として「研修」のよいところを改めて考えてみた
私は現在、大分県在住です。出身は福岡で、2年前に大分に引っ越しをするまでは、生まれ育った福岡にて、大学生の就職支援と法人向けの企業研修の講師を行っていました。大分に引っ越した後は、畑違いの職場に1年間所属していましたが、「やっぱり研修講師でいたい!」という想いからフリーの研修講師になりました。
今までは研修の内容そのものをブログを通してお伝えすることはありましたが、「研修」という時間について考えたことはあまりなかったなと思い、今日は「研修」というものを考えてみたいと思っています。
まず、研修とはなんでしょう?
研修という言葉をインターネットで調べてみると
「[名](スル)職務上必要とされる知識や技能を高めるために、ある期間特別に勉強や実習をすること。また、そのために行われる講習。「入社後研修を受ける」「海外研修」 」とあります(出展:大辞林 )
研修って職務上必要な知識や技能を高めるために「ある期間」「特別に」勉強や実習をすること、なんです。そう!!「ある期間」「特別に」やるものが研修。すでにこの時点で「日常業務には含まれない」のです。
私が「研修」に関して好きだなと思うのは、まさにこの点です。
「日常を離れて特別に勉強できること」これが、研修の一番の強みだと考えています。研修って、日常業務の課題を解決するところではあるんですが、その課題について考える時には、日常業務をいったん離れることが大切だと思っています。もちろん毎日の業務の中でも、目の前にある課題について考えることはできますし、ほとんどの場合は、日常の中で考えて解決していくものです。でも日常というのは、電話が鳴る、部下に声をかけられる、来客がある、次のタスクを知らせるタイマーが鳴る、と「考える時間」は奪われて行きます。
その点、研修の場というのは、日常業務から物理的に離れていますし、基本的には、途中の邪魔が入らない環境が整えられています。研修中は、半分講師の話を聞きながら、あと半分は自部署のことを考えたり、自分の業務を振り返ったりしています。そう考えると自分のために使える時間としてとても贅沢な時間です。
もちろん課題解決のための新しい方法や手段を知る、情報のアップデートができる場所で、ほかの参加者と話をしながら、同じ悩みを共有したりアドバイスをもらったりすることもできます。
私は管理職研修を担当させていただくときは、個人ワークの時間を多めに取ります(ちなみに新入社員研修の場合はグループワークの時間が多いです)。日頃忙しくしておられる管理職の皆様は、なかなか業務を離れて「ゆっくり考える」という時間を取れません(当時の私もそれができなかった)。だからこそ研修に来ていただいたときには、じっくり自分の部署、メンバーのために振り返りと計画を立ててほしいと思い、個人ワークの時間を多めに取ります。それが本来の研修に参加していただく意味だと思っています。
研修の良さ、それは「日常を離れたところから自分(の部署・メンバー)を俯瞰してみることができる時間」ではないでしょうか。今度研修に参加するときには、日常を離れるからこそ見えるものを見て来ていただきたいと思っています。
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