見出し画像

「リモートワーク」って「コミュニケーション難しい?」問題を一回整理しましょ

はじめに

こんにちは。@smdhogehogeです。
和歌山在住のWebエンジニアです。現在フルリモートワーカーです。

略歴
・1社目:正社員雇用/オフィスワーク/フレックスタイム制
 ・でも直属の上司がフルリモートでした
・2社目:正社員雇用/オフィスワーク/固定時間制
 ・いわゆる普通の通勤形態
・3社目:業務委託/リモートワーク/フレックスタイム制
 ・フリーランスになり、場所も時間も自由に
・4社目:正社員雇用/リモートワーク/固定時間制
 ・再び会社員に。和歌山↔名古屋でリモートワーク中

とまぁ、おかげさまでこれまでいろいろな働き方を経験してきました。
そんなわけで「リモートワーク」について思うことを書きたいと思います。

「リモートワーク」はコミュニケーションを阻害する、というのは誤解だよ

よく「フルリモートだとコミュニケーションが難しいのでは…?」と言われます。

全然そんなことないです。
最近ではチャットツールやビデオ会議システムが充実していますし、オンラインでのタスク管理ツールやコードレビュー環境も揃っていて、様々な形でのコミュニケーションが可能な時代になりました。

実際、フルリモートワークを始めて2年以上経過していますが、コミュニケーション面で不都合を感じたことは一度もないです。

ネットやツールの発達のおかげで、物理的な距離は簡単に乗り越えられるようになりました。

こち亀の世界がリアルのものに

実のところ、本当にコミュニケーションを阻害するのは「時間的な距離」の方なんです。

「物理的距離」と「時間的距離」は切り分けて考えたほうが良いよ

「リモートワーク」とは本来「出社の義務がない」だけで「いつ働いてもよい」わけではないのですが、たまにここをゴッチャにしたまま論理展開してしまっているような言及があったりします。

本来「物理的距離」「時間的距離」の2軸があり、それぞれ独立の話なのです。図にするとこんな感じ。無題の図形描画 (1)

僕は現在この図で言うと左上、「リモートワーク」で「固定時間制」です。
場所こそ違いますが、勤務時間に関しては他の方と同じ時間帯、フルタイムで働いています。

「フレックスタイム=時間的距離」が阻害するもの

「時間的距離」がある、即ち「コミュニケーションの即時性」が担保できない状況です。
これは想像しやすいかと思うのですが、働く時間帯がズレている場合、ちょっとした質問ややりとりにタイムラグが発生してしまいます。

数時間後にレスポンスがある状況なので、確認事項一つとっても勘違いや行き違いがないように文章に気を配ったり、いま解決したいことが確認待ちによってなかなか解決できなかったり…。

つまり、先に述べた「コミュニケーションが難しい」問題は、主に「時間的距離」によって発生するものなのです。

数年前にはフレックスタイム制の導入が流行りましたし、実際にフレックスタイム制で働いたことも過去ありますが、時間のズレによるメンバー間のタスク待ち状況が発生したり、能率があまり良くない印象です。
実際に廃止した企業の話もよく耳にしますし、最近は下火になってるんじゃないでしょうか。

「リモートワーク=物理的距離」が阻害するもの

とはいえ、「物理的距離」に付随するデメリットが無いわけではないです。
それは「互いの様子を伺いにくい」こと。

同じ空間にいれば「ちょっと良いですか?」と声をかけやすい気軽さはありますが、お互いの様子が見えづらい状況だとちょっと遠慮してしまったりします。

ただ、こちらに関しては工夫の余地があって、
分報チャンネルを導入する
・常時ボイスチャットやビデオチャットで接続しておく
等々の取り組みでお互いの様子を発信し続けることで、心理的障壁を低減させることができます。

「ワーケーション」や「フリーランス」は「リモートワーク」とは全然軸が違う話だよ

ちょっと話が逸れるのですが、よく「リモートワーク」といっしょくたに語られがちな「ワーケーション」や「フリーランス」という概念があります。

ワーケーションとは
仕事(work)と休暇(vacation)を組み合わせた造語であり、休暇中に旅先などで仕事をする新しい働き方として、アメリカなどを中心に広まりつつあるスタイルです。
フリーランスとは
会社や組織に所属することなく、個人で仕事を請け負う働き方のことを指します。求められる技術やコンテンツを契約ごとに提供し、その対価としての報酬を受け取るというシンプルな契約形態です。

それぞれメリット/デメリットがあるかとは思うのですが、それらを即ち「リモートワーク」のメリット/デメリットとして扱ってしまうと、本質を見誤ることになりかねないと思っています。

ワーケーションの場合
旅行しながら仕事、という状況になるので「物理的距離」はもちろんですが、「時間的距離」も発生する場合が多いです。(時短勤務とか)
仮に時間を合わせて働くことができれば、「リモートワーク+固定時間制」の場合と同じく、コミュニケーション面の問題はそれほど起きないのではないか?と思っています。
(せっかくの旅行があまり満喫できない、移動時間が限られてしまう、等の別の問題は起きそうですが…)

フリーランスの場合
そもそも組織に所属しないため、当然、場所も勤務時間も制約がありません。(契約形態や内容にもよりますが)
この「組織に所属していない」ことが原因で起こってしまうコミュニケーションの摩擦は確かに存在します。
(一方的に指示されるばかりで交渉の余地がなかったり、こちら側からの指示ができなかったり、etc...)
ただ、それらは単に「フリーランス」という働き方に伴うリスクであって、「リモートワーク=物理的距離」が直接の原因ではないものも多いのではないか?と思います。

そんなわけで、巷の「ワーケーション」や「フリーランス」の体験談から得られる「リモートワーク」のメリット/デメリットの話は、先に挙げた「物理的距離」「時間的距離」あるいは「それ以外の要因」どれが関わっているのか?をキーポイントにして読むと、少し解像度を上げて捉えられるかもしれません。

まとめ

ここまでの話をさっくりまとめます。

・「リモートワーク」=「物理的距離」はコミュニケーションをそんなに阻害しないよ
・「フレックスタイム」=「時間的距離」の方が実は障壁になりうるよ
・「ワーケーション」や「フリーランス」の話も、「物理的距離」「時間的距離」「それ以外の要因」に注目すると良いよ

まそんなわけで、リモートワークにまつわる話をさせて頂きました。

技術の進歩や「働き方改革」等の世論の動きによって、これまでの「仕事に合わせた生活」をせざるを得なかった時代から、その人それぞれの「生き方に合わせて働き方を選ぶ」ことができる時代になったことは、素直に喜ばしいことだと思っています🎉

この記事が、リモートワークに関して不安に思っている方、一歩踏み出せない方に、少しでも参考になってもらえると嬉しいな、と思います。

おしまい😊

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?