見出し画像

閃くはずのアイデアが降りてこない場合のチェックリスト

ひらめくための手順を踏んでもアイデアが降りてこない場合、各ステップの実施が不適切だったり、不十分な可能性があります。

ひらめかない場合のよくある失敗を知り、その失敗に陥らないよう作業を進めましょう。

作業① 脳の中に「空っぽの問いの箱」を用意する
【よくある失敗】問いになっていない・問いが雑すぎる

アイデアを考える前に、「何について考えるか」の空っぽ問いの箱を脳内に設置する必要がありますが、問いの設定が不適切だと、良いアイデアがひらめくことはありません。
最も多い失敗は、問いになっておらず、単なる要件やお題目になっているケースです。「新しい領域でデジタルを活用した新規事業が必要であり、3年以内に売上10億達成が必要」といったお題目があるだけで、問いが全く絞られても深められてもないのは典型的な失敗ケース。
問いの立て方が抽象的過ぎて漠然としているのも、よくある失敗例。「少子高齢化への対応が必要」「循環社会への転換に向けた新規事業」といった抽象的な問いからは、具体的なアイデアが導かれることはありません。
単なる要件や抽象的なお題目ではなく、対象とする顧客や困りごとを具体的に描くことのできる、可能な限り具体的レベルで未解決の問いを立てましょう。

② 情報を収拾する
【よくある失敗】収集情報の幅・量・質が少ない

事業案検討に必要な情報3種類の中で、「1 問いに関連する領域の専門的情報」は誰もがしっかり情報収集します。
 一方で、差が出るのは「2 関連する領域”以外”の多種多様な情報」です。関連領域以外の情報収拾に十分な時間をかけない結果、自社の認知の外側にある情報の幅・量・質が不十分なケースです。「既存の要素の新しい組合せ」のネタ元であるはずの情報が不足し、ひらめくことができません。

③ 問いの解決策を必死に考える
【よくある失敗】自分で考えずに人と話せば答えが出ると思っている

自分の頭で考え抜くことを十分しないままに、人と集まりブレーンストーミングやディスカッションしてしまうのはよくある失敗です。
複数の人のアイデアや意見を聞くことで、確かに観点は多様になり、一見するといろいろ考えた風な気持ちになります。 しかし、自分で十分考えていないため、脳内に複数の仮説は形作られていません。ああでもない、こうでもないと考えておらず、ある考えに至る思考の過程や参照情報、自分なりの論理構成が脳内にありません。
考えるのをやめたときに、「無意識下の脳」にその問いや周辺情報はこびりついておらず、その結果、いつまで待ってもひらめきが降りてくることがありません。

【よくある失敗】自分で考えるのではなく、世のどこかに答えがあると思っている

「世の問題には予め答えが存在しており、考えるとは”どこかに存在する答えを探す”ことだ」と思っている人は、いつものクセで「答え探し」をしてしまいます。
自分の頭で考え抜くことをしないのでは、自分の脳内に複数の仮説が形作られず、いつまで待ってもアイデアがひらめくことはありません。

④ 問いを抱えたまま、考えるのをやめる
【よくある失敗】ひたすらパソコン仕事と打合せを続ける

アイデアがひらめくようにしたい場合、「考えない時間」が必要です。
ただ、サラリーマンが勤務時間中にぼーっとしたり散歩すると、サボっていると見られがち。周囲の目を気にしてしまい、考えない時間を取ることをせず、パソコンで資料作成に勤しみ、打合せをたくさん入れて仕事した風な気分になるのは、よくある失敗ケースです。
パソコンに向かって何かに集中して作業している時や、会議でディスカッションなどをしているときに、アイデアがひらめくことはありません。

⑥ 降りてきたアイデアをすぐメモする
【よくある失敗】すぐメモを取らず、ひらめき内容を思い出せない

無意識の中でアイデアがひらめくのは一瞬です。ひらめきをすぐメモに書き留めないのは、よくある失敗ケースです。
例えば、シャワーを浴びているときに名案がひらめいたのに、シャワーから上がるときには思い出せない、というのは起こりがちなミス。アイデアがひらめいたら、その時やっていることを中断し、まずメモ書きしましょう。

⑦ その新しいアイデアをベースに肉付けする
【よくある失敗】ひらめいたアイデアを無視してしまう

降りてきたアイデアは、すごくバカバカしく思えるものや突拍子なさ過ぎるもの、逆にものすごく自明すぎるものもあります。
本来行うべき作業は、そのアイデアをベースに更に内容検討や検証を行うことですが、バカバカしいとか当たり前過ぎると思い、ひらめいたアイデアを無視してしまうのはよくある失敗ケースです。
アイデアが閃いた時は、そのアイデアそのものを意識的な思考で即座に判断せず、そのアイデアをベースに新しい思考を織りなしましょう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?