セールスとIS「トレード異動」をした2人が語るホンネとこれから|SmartHRオープン社内報
お疲れさまです。マーケティングのふじじゅん( @fujijun89 )です。
前回、SMB領域のクロージングセールスとなった446こと吉村菜穂さん( @nappoppy_446 )と、インサイドセールスグループSMBユニットのチーフとなったizumuこと池田偉進さん( @rhythm126 )の「トレード異動」の着想背景について、起案者のVP of Marketingの岡本剛典さん( @takaokamoto1 )へのインタビューをとおしてお届けしました。
後編となる今回は、吉村さん(以下 446)、池田さん(以下 izumu)にその心境を伺います!
クロージングセールスへのキャリアパスを作らねばならないと感じていた
― 社内でも気になっている方が多いかと思うので単刀直入に聞きますね。ぶっちゃけ、今回の異動の話を聞いてどう感じました? ポジティブ・ネガティブそれぞれの観点から聞きたいです。
446:私はポジティブ面では特にありませんでした。ネガティブ面としては、前職までのキャリアで一気通貫型のセールスをやってきましたが「クロージング」が一番興味を持てない部分だったんです。そのためTHE MODEL型組織における分業型の営業としての「クロージングセールスか〜、クゥ〜〜〜!」と思ったのが正直なところです(笑)。
― おお、ほんとに正直、まさにそういうコメントほしかったです(笑)それでもなお、今回の打診を受ける決断をされたわけですが、どのような経緯があったんですか?
446:2つあって、ひとつは「SmartHRで中長期的に働きキャリアを築く」と考えたときにインサイドセールス(以下 IS)だけでない複数ポジションの経験は強みになると考えたからです。もうひとつは、ISからクロージングセールスへのキャリアパスを、絶対に誰かが作らないといけない道だと感じていたのもあります。
― なるほど、キャリアのロールモデルを開拓すべく、ある種の使命感があったと。
446:加えて、異動して1週間経った今では「SmartHRのクロージングセールス」なら良いと思えるようになってきました! 既に20商談ほどさせてもらっていますが、SmartHRをとおして担当者さまの世界観を変えるような提案ができることに意義を感じ、ワクワクするんですよね。
izumu:そのワクワクはまさに僕もオンラインセールスの時から感じてきたことですね。SmartHRを活用するメリットって、煩雑な書類手続きなどを効率化する、いわば「マイナスをゼロにする」世界観だけではなく、「ラクラク分析レポート」や「カスタム社員名簿」など、攻めの人事施策にも活用できる側面もあります。このような、いわゆる“攻めの人事”への後押しも可能だと思っています。課題解決だけでなく、お客さまとともに共創していく気概が、今後のクロージングセールスには求められるのかもしれません。
― この流れでそのままizumuに質問です。異動の話を持ちかけられて当初どう感じました?
izumu:素直に嬉しかったですね。もともとのオンラインセールスというポジションだけでなく、新たなキャリア選択肢をいただけること自体、幸せだなと。ネガティブ面はあんまりないですね。
― 当初から前向きだったんですね。正式に決断した理由もあれば聞きたいです。
izumu:僕も2つポイントがありました。
ひとつは、これまでクロージングセールスとしてのキャリアしか経験してこなかったので、新たなスキルを習得できるチャンスだと感じたこと。
もうひとつは、もともと1つのグループだったクロージングセールスとISが2つのグループに分かれた2019年7月以降、距離感が遠くなっていると感じていたので、このトレードの当事者となることで、互いに距離を縮められるきっかけにしたい思いが芽生えたことです。
▲ ボディボードやHADOなど多趣味なizumu
非対称だったトレード異動にも本人たちの懸念はなかった
― 2人とも、以前のポジションではチーフを担っていました。izumuは異動後もチーフですが、一方の446はチーフからプレイヤーになります。トレード異動とはいえ、直近で歩むキャリアは異なるなかで、何か懸念はありませんでしたか?
izumu:僕は特になかったです。ただ、まさに非対称ではあるためそこに疑問を持っていたメンバーは少なからずいて、関わる部署やユニットのメンバーには何かしらモヤッとした印象があるかもとは感じていました。このインタビューをとおして解消できれば嬉しいので、ここについてはぜひ446からも話を聞いてみたいですね。
446:私も現時点で特に懸念はないですね。というのも、IS時代、チーフになったばかりの時に「プレイヤーとしてまだまだなのにマネジメントに振り切って良いのかな……」というモヤモヤがあったことと、実際に2020年4月からプレイヤーとして数字を追ってみて、トップラインを上げたり、まだ整っていないことも切り拓いていったりすることのほうが、個人的な組織貢献度は高いんじゃないかと感じていたためです。
― ひとつのパイオニア精神ですね。ちなみに異動後のポジションに馴染むうえで不安なことはありますか?
izumu:ISのオペレーションは結構複雑で、そこに苦労しそうですね。あとちょっと横文字が多いかも……。
446:横文字は確かに多い(笑)。クロージングセールスに異動する身としては、商談を獲得する際の「担当者の合意獲得」と、受注につなげる「会社の意思決定の獲得」とではプロセスも必要なスキルも異なるため、新たにインプットしていきたいですね。とはいえこの違いって異動しないとわからないままだったので、貴重な経験だなと。
izumu:めっちゃわかる! 商談獲得前後での連携をスムーズにしていくには、僕ら個人だけでなく会社にとって必要な理解ですよね。とはいえ、僕ら1人ずつのトレード異動では足りないとも思っています。
― なるほど、短期的な成果とバランスを取りつつも、新たなポジションでチャレンジするメンバーが2人目、3人目と続いていくと良いかもしれませんね。
異分子的リーダーとして新たな風を吹き込んでほしい
― 続いて、これまでの経験を振り返っての質問です。以前のポジションで実現できたことや胸を張れる印象的なエピソードを教えてください!
446:まだISが数人だったころに入社し、今では20人以上の組織になっています。カオスな状況から、ここまでこれたことは胸を張れますね。ただガムシャラにここまで来たので、正直あんまり記憶はありません(笑)。
― izumuはどうですか?
izumu:僕は、メンバーと密にコミュニケーションが取れていた自負があり、適材適所のアサインができたかなと思います。具体的には、メンバーごとに得意ジャンルを考慮した商談のアサインをすることで成果を高めやすくしていました。
― 「得意ジャンル」とは、例えばどのようなもの?
izumu:部署や役職、参加人数などのお客さまの属性だったり、業種や地域、従業員規模などのセグメントだったり、セールスメンバーごとに異なる得意ジャンルがあるため、それを考慮していましたね。その中で、例えば医療法人やスポーツチームなど注力セグメントを決め、中長期のプロジェクトが生まれるきっかけ作りもできたかなと感じています。
― 続いての質問。やり残したことや、446とizumuで、お互いに託したいことはありますか?
izumu:メンバーの提案力強化という点において、「まだまだできた、しなければいけなかった」という申し訳ない気持ちがあります。さっき話したように、今後のクロージングセールスには、課題解決だけではなくお客さまと共創するスキルが今後より求められると思うので、446さんのISでの経験を活かしてその機会を作っていってほしいと思います!
446:私は、ISの中でもSDR(Sales Development Representative;営業開発)の領域以外全般的にやり残したと感じています。やっぱり人数がいないとできないことってあると思っていて、今のIS組織だからこそチャレンジできることはたくさんあるので、それはある意味羨ましくも思いますし、頑張ってほしいなと思っています。
izumuに託したいこととしては、ISにはゴリゴリ気質のリーダーが居るわけではない分、異分子的なリーダーとして新たな風を吹き込んでほしいですね!
▲インタビュー直前に荒木さん( @araki_man )のワックスで髪型を整えた446
セールスとISが一致団結で売上を高める組織にしていきたい
― 続いて、今後のおふたりについて。これまでの経験を踏まえて、新たなポジションでどのようなキャリアを歩みたいですか?
446:私は、ISからクロージングセールスへの異動となりますが、SmartHRに興味を持ってくれたお客様が、どのように導入の意思決定をされるのかの理解度を深め、セールスをはじめビジネスサイド全体を俯瞰して捉えられるようになりたいと考えています。
そのために、まずは導入企業様を増やすことに向きあうこと。そしてISの経験者として、IS・クロージングセールス間で建設的なフィードバックループを作っていきたいと考えています。
― まさに、今回の446とizumuのトレード異動に期待されるねらいのひとつですよね。izumuはどうですか?
izumu:異動前のISの印象として、全社で最もストイックに数字と向き合っているチームだと感じています。一方で、ISだけで閉鎖的になってしまっているイメージがあるのも否めません。
これらを踏まえて、商談獲得数などの定量成果は目的ではなく、あくまで手段であるという認識をもった組織づくりがしたいです。クロージングセールスとISが一体となって売上を高める組織にしていきたいと思っています。
― THE MODELにおける縦割り組織で、ISとクロージングセールスが別のKPIを追いかけるのではなく、足並みを揃えていきたいということですね。
izumu:成果面以外では、各メンバーがISのプレイヤーだけでないキャリア選択ができるようにサポートすることで、大げさに言うと人生の選択肢が増えるよう働きかけていきたいです。
まず、ISからクロージングセールスへのキャリアを描きやすくするためにも、何よりも自分自身がバリューを発揮したいです。それに加えて、ISの組織強化としてイネーブルメントにも力を入れていきたい。そのためには、そもそもトップの成果を出すISメンバーがイネーブルメントを担うべきだと思っていますし、内部から手が上がるようにしたいです。
― それでは最後に、おふたりから一言ずつお願いします!
446:クロージングセールスについて見えたつもりになっていましたが、実際はそうじゃなかった。異なる視点から自分の目でしっかり見ることの大切さを、異動してからの10日間で強く実感しました。このトレード異動を個人にとっても会社にとってもいい機会にしていきたいです!
izumu:今回の異動をきっかけに、THE MODEL型組織のSmartHRにおいても多様なキャリアを選択できるんだという先駆けになれると嬉しいですね。そのためにも、自分自身今まで以上に張り切っていきます!
― 頼もしいコメントをありがとうございます、今後の活躍が楽しみです!
【インタビュー後記】
前編で岡本さんが触れているとおり、事業成果の創出効率を軸に考えた時に、THE MODEL型組織は有効な選択肢のひとつですが、その一方で、縦割り組織によって部門間のコミュニケーション課題が生じる一面があることも否めません。
その壁を打ち壊すべく、THE MODELの新たな形を打ち出せるとSmartHRっぽくてカッコいいなあと思います!
446とizumuのトレード異動がひとつの契機となることを願っています!