【雑談#5】大学のレポート課題に「ありがとう」が溢れる、そんな時代。
こんにちは。師走を過ぎてからが、大学の先生は忙しいです。
そんな中、少しホッコリとしたお話しです。
今、ある大学で「哲学」の講義を担当しています。対象は、哲学科や文学部ではなく、工学部の初学年生です。その最終レポートを採点していました。内容もよくかけており、字数的にも『note』にそのまま記事にできるものも多くありました。それは、教育者、冥利ではあります。
ここから、本題です。来年度の学生のためにと一言、感想を書いてもらうんです。まぁ、どちらかというと、クレームを集めて改善しようというマインドで、その欄を設けています。
特に、今年度はコロナの影響でオンラインでしたし、きっと言いたいことも多いだろう、と覚悟しておりました。
しかし、結果から言うとタイトルの通り、「ありがとうございます!」に溢れておりました。おおよそ8割のレポートに書いてあるんです。しかも、丁寧な理由付きで。お世辞半分で、他の講義でもそうなんでしょうけど、受け取る側は、報われます。苦労して専門でもない講義の準備をしてよかったな、と感じました。
今年は感謝が際立っていた気がします。オンライン講義と相性がよかったのかな、と振り返っています。学生からの感謝をまとめるとこんな感じです。
1. 授業の進め方に関する感謝
これは、遠隔授業の前からですが、30分程度話して、10分程度自分で書く、を2セットやります。本当はディスカッションをすべきでしょうが、90名もいるので、現実的にそのスタイルをとっています。
そうすると、テンポが良い、自分の言葉を発信できる、30分程度で集中力が持つ、図表を多用していて飽きない、授業の間に課題があるのでさぼれない、ので感謝。
一方、早すぎてついていけない、内容が盛沢山すぎる、といった声もありました。
YouTubeで、書籍紹介の番組とか聴いていたので、工夫はしたんですけど、力足らずのところはあったでしょう。次回、改善します。
2. 内容が面白い、意義深い、役に立つので感謝
哲学と聞くと、やはり難しい話をすると身構えますよね。なので、難しい話と日常生活をリンクさせるような話をするように心がけています。加えて、かみ砕こうとは努力します。なんでしょね、YouTube大学の中田敦彦さんのような筋立てで、アバタローさんのような声で話す、のが理想です。
それはさておき、哲学や環境に関心がなかったが見方が変わった、世界をみる視点を得られた、もっと知りたい気持ちが芽生えた、興味がわいてきた、自分で考えて言語化するのが今後に活きそう、すでにインターン先で役立った、ので感謝。
一方、各回の授業では、難しすぎた、先生の専門あたりは力が入りすぎ、などの声もありました。
ただ、全体を通じて、少しでも知的に刺激されたなら、嬉しいですね。
3. 将来を考える、きっかけに感謝
学部の初学年ですから、今の状況は不安だと思います。就活も含めて、今後の社会がどうなるのか?と、その気持ちはわかるんです。さらに、オンラインで大学の様子も分からなければ、今の勉強が将来とどうつながっているのか、、、と。健全な不安だと思います。
そんな中、歴史を踏まえて今を知れた、将来の動向が分かった、具体的なまちづくりの写真やそれが実現するプロセスを知れた、職業イメージがついた、で感謝。
とにもかくにも、哲学が将来を考えるきっかけになったなら、それはよかったと思っています。ただ、哲学者の思索をしっかりと教えなかったのは、哲学科の先生には叱られるかもしれませんね。
こんな感謝を若い学生からもらえるのは、素直に嬉しいことです。
ただ、ここで自画自賛したいわけではないんです。たぶん、他の授業でもそうなんではないか、と想像しています。「教えてくれて、ありがとうございます。」という素直な反応です。見習いたいくらい、です。
そんな皆さんが、よい学生生活を、そしてその先の平安を願ってます。
無理なく、でも力をつけて、やっていってください。
そして、私もこうして感謝をもらえることに、感謝です。それを『note』で言語化できることにも、感謝ですね。
ただ、感謝はありがたく受け取りますが、採点には影響しませんからね!あしからず。よく書けた学生の感謝がしっかりしてたので、結果、相関してましたが。
それでも、感謝を言えることは、きっと素晴らしい力だと思っています。将来が楽しみです。
お読みくださり、ありがとうございます!!!!
これまでの文章は、『サステイナビリティ私観』をご覧ください。
応援してくださる、と嬉しいです。!!!
「世界を変えるお金の使い方(Think the Earth Project編)」に基づいて100円単位~数万円単位でできること、50項目を実行し、その報告を記事にします。 「毎日使う100円玉にも世界を変える底力があります(P11)」 応援、ありがとうございます!!!!