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理系数学は、易化すると予想。ただ、まさかの難化も想定すべき【九州大学2024年入試展望(1)】

国公立大学の願書の受付が締め切られました。
25日の入試まで約3週間。結構の割合の受験生が、この時間の過ごし方で合否を分けると常々思っています。

特に九大を受験予定の方は、そのことをよく理解しておくべきでしょう。
秋ごろの偏差値などは、過去の遺物。
場合によっては、共通テストリサーチ結果も参考程度になる場合もあり得ます。

旧帝大らしく、2次が主戦場。2次が確実に合否を分けます。

これから4回(予定)に分けて今年度の九州大学の入試展望を書いてみます。

今回は理系数学です。

まずは、易化するというのが、常識的な見方でしょう。

昨年の問題は本当に厳しいセットでした。
ベクトルの急激な難化は受験生を絶望の淵に落としたことは想像に難くありません。
さらに謎の(?)長文を読んで解答させる問題も難しくなり、史上最強のセットという評価も間違いではなかったと思います。

採点では相当に厳しい答案が並んだと思われるので、「常識的には」易化が正しい見方だと思います。

一つのパターンとして想定されるのが、
・ベクトルが従来通りのレベルに戻る。
・長文の問題が易化するか、出題されない。
という展開です。

ただ、じゃあ、易化前提で準備すればいいのかというとそうとは言えないとも思っています。

まさかの難化の線はありえるとも思っています。

理由は、
・複素数平面
・体積
・整数(カリキュラム上、最後?)
の出題が十分予想されるからです。

これまでの九大理系数学の歴史では、この3つの問題は、難しい問題の典型例だからです。

複素数平面は一昨年は事実上出題はなく(一部でちょっと顔をだしていましたが・・・)、昨年は比較的穏やかな出題でした。
今年度は満を持して、九大理系数学らしい出題がされることが予想されます。
そうなると手ごわいのが九大の複素数平面なので、警戒が必要です。

さらに、数学Ⅲ微積分は、ここ数年の難化のあおりなのか、割と大人しい面積の出題でしたので、今年は満を持して体積のガッツリ系の問題が出題されても何ら不思議ではない。医学部の受験生は、名古屋大くらいのレベルの問題を想定してハイレベル演習を強化しておいて損はないと思います。

また、整数もカリキュラム的には今年がラストという解釈も可能なので、手の込んだ問題が出されもおかしくありません。受験生は、2018年の整数問題程度は想定しておくべきかなと思っています。

あと、不気味なのが確率。これが予想が難しい。長文問題が外れると、そこに確率が入ってくるかもしれません。その場合は、確率漸化式かなと見ていますが、このあたりの想定からの準備をしておくべきでしょう。

総括としては、一部易化した問題が予想される一方で、難しい問題も出題される可能性も考慮して対応しておくべきかなと思います。

ここ数年は京都大学のような大問主義はなくなったので、コツコツと(1)、(2)・・・と点数を積み上げていく地味な答案作成力を磨いておくべきでしょう。

あと、論証問題は毎日1題くらいは解いて、地力を上げておきましょう。一朝一夕には伸びないのが論証問題。地道な対策が求められます。

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