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【Expert noteコラムVol.4】会員管理とは?重要性や考え方、会員管理方法を難易度別に解説

スマレジDevelopers Expertによるコラム連載Vol.4はShopifyとスマレジの会員・ポイントを連携しオムニチャネル化できる「Omni Hub Shopify会員連携アプリ」をアプリマーケットにリリースいただいている株式会社フィードフォースの井形さんに執筆いただきました。

店舗を運営している事業者さまの中では、「会員と繋がりを作ることが重要だとは聞いている。しかし、実際にはどうしたら良いのだろうか?」と考えている方も多いのではないでしょうか。

・会員管理や会員向けの施策を始めたいと思っているが、中々取り組めない
・昔から行っているポイントカードをリニューアルしたいが、どう考えたら良いのか分からない

といったお悩みをお持ちの方に向けて、この記事では、会員管理の方法について考え方から実際のやり方まで解説していきます!

会員管理が重要となる背景

「会員管理」とは、その名の通り、自社のお店を利用しているお客さまの情報を管理し、継続的な接点を生み出すための基盤を作ることを意味しています。

人口減少や消費意欲の減退が叫ばれる中、店舗運営者は、いい商品を販売することに加えて、お客さまとの関係性を構築することで、自社に興味を持っているお客さまにお店の情報を届け、商品を選んでもらえる環境を作ることが重要になっていると言われています。

また、コロナ禍を経る中で、消費者は店舗で商品を見たり買ったりするだけでなく、オンラインでも同じように商品を検討、購入するようになり、オンライン・オフラインをまたいだ購買行動が一般的になっています。
「これまでも店舗の会員は管理していた」という事業者さまでも、「お客さまはオンラインでも商品を購入するようになっている」という変化を踏まえて、会員情報を管理できるよう、見直しを迫られているのです。

会員管理を始める上で検討するべき3つのポイント

具体的な会員管理の方法を整理する前に、自社にあった会員管理方法を検討するポイントを見ていきましょう。
会員との関係構築は中長期的に行っていくものです。会員管理の方法が不十分な場合には施策の幅が狭くなってしまいますし、過剰な場合は運用が途中で大変になってしまうことも考えられます。

会員管理を始めるにあたって考えるべきポイントとしては以下3つが挙げられます。

それぞれについて詳しく説明します。

1. お客さまのデータは適切に管理できるかどうか

会員管理を行う場合、その方法にもよりますが、お客さまの個人情報(住所や生年月日など)を取得する場合があります。
お客さまの大切な情報を預かることになりますので、適切に個人情報を管理できる体制構築や従業員の教育が必要になります。
加えて、個人情報保護方針やプライバシーポリシー等を作成し、お客さまに個人情報の取り扱い方法などを説明することも必要になるでしょう。

会員管理を始める場合には、上記の個人情報の取扱について十分に検討する必要があります。不要なトラブルが生じることを避けるためにも、お客さまのデータ管理の方法やお客さまへの案内について、慎重に検討してください。

後述するように、例えばSNSで会員と繋がり、お店の情報を発信することなどは、個人情報を取得せずに行える場合もあります。上記のような検討が難しい場合、個人情報を取得せずに行える会員管理は何かあるのか、という視点で考えていくと良いでしょう。

2. 会員向け施策を行う上で、必要な会員情報はなにか

会員管理は、その管理した会員に対して施策を打つことで効果が生まれます。
そのため、施策の内容をイメージして会員情報を取得する必要があります。

例えば、お客さまに対して商戦期ごとにDMを送りたいと思う場合には、会員登録の際に住所を記入してもらう必要があります。

お客さまに喜んでもらえる施策を作るためには、それを実施できる会員データやその会員の購買履歴の取得が必要です。
お客さまに対して行いたい施策をイメージして、会員情報を取得するようにしましょう。

3. スモールスタートし、運用に合わせて機能を拡張できるか

会員管理や会員に対する関係性づくりは、中長期的に運用することで効果が出るものです。
最初から費用や時間がかかってしまうと、施策の実施が遅くなる上に、継続的な運用ができなくなった場合に投資内容が回収できなくなってしまうリスクがあります。
まずは、費用や時間をかけずにスモールスタートで始めつつ、運用状況に合わせて施策の幅を広げられることが理想です。

最初の段階でどのようなことを行うのか、中長期的な運用ではどのようなことに挑戦してみたいのか、を整理し、そのようなステップアップが行える会員管理方法を選択しましょう。

上記の3点を考えながら、会員管理の方法を検討していくと良いかと思います。
次のパートから、実際の会員管理の種類について見ていきます。

【会員管理初級編】SNSで繋がる

では具体的に、会員管理の種類を見ていきます。
分かりやすく初級・中級・上級の3段階で説明していきます。

最もかんたんな会員管理は、お客さまとSNSで繋がることです。
Instagramでフォローしてもらう、LINEの友だちになってもらうこと、などを指します。

これらは、手軽に行えるお店の宣伝として、すでに実施されている事業者さまも多いのではないでしょうか。
このようにSNSを運用することで、最もシンプルにお客さまとの接点を構築することができるようになります。

また、例えばLINEにはショップカードという機能もあり、手軽にポイントカードを発行してお客さまの来店を促す施策を開始することができます。

このようなSNSの基本的な機能を活用した会員管理は、個人情報も取得しないことも多く、かんたんに開始できるものだと言えるでしょう。

一方で、このようなSNSでの会員管理では、お客さまの情報を取得できないため、お客さまの購買状況がわからず、お客さまの状況にあったきめ細かな施策は行いづらくなることが多いです。
お客さまによりきめ細かい情報を伝えたいと考える場合、お客さまの情報を取得する必要性が生じます。

【会員管理中級編】会員情報を取得し、購買履歴と紐付ける

初級のSNS運用を行えるようになってきたら、次のステップとして、会員情報取得を考えていくと良いでしょう。
会員情報を取得することで、お客さまの連絡先等が分かり、メルマガ配信やDM等が行えるようになります。

会員情報を取得する際には、お客さまの購買データと紐付けられることも重要です。
購買情報を合わせて取得することで、単にお客さまに情報を伝えるだけでなく、お客さまの購買履歴に応じたメッセージも送れるようになります。
また、例えば会員ランク制度を設けて、よりリピートしていただいているお客さまに限定的なオファーを提示し、ブランドへの愛着度を高めてもらうこともできるようになります。
購買履歴を把握することで、施策の幅がぐっと広がってくるのです。

このように、購買履歴と合わせて会員管理をするためには、会員管理ツールとPOSが連動している必要があります。
POSによっては、POSと連動して会員管理、施策が行えるツールが提供されているケースがあります。
例えばスマレジをPOSとして利用している場合、「LINE会員証アプリ」や「Lメンバーズカード」などを使うことで、かんたんに店舗向けのデジタル会員証が発行でき、お客さまの情報や購買履歴を管理できるようになります。

飲食店や美容サロンを営んでいる場合など、お客さまが商品・サービスに触れる場所が店舗だけである場合、このように店舗POSと紐付けて会員向け施策が行えると良いでしょう。

一方、例えば小売業で、店舗だけでなく、オンラインでも商品を販売している場合は、それらの購買情報も把握すると、店舗とオンラインの販売に合わせた会員向け施策を行うことが重要になります。このような内容について、次のセクションで見ていきましょう。

【会員管理上級編】複数販売チャネルで会員情報を一元化する

最後に、上級編として、店舗だけでなく、オンラインストアでも商品を販売している場合などの会員管理について見ていきます。
例えば小売店を営んでいる事業者さまでは、オンラインでの商品販売も強化している場合も多いのではないかと思います。
このように、商品を販売する場所を複数所持している場合には、お客さまがどこで商品を購入しても、同じように購買情報を取得できるように、会員情報、購買情報を適切に一元化することが重要です。

例えば、自分が消費者として好きなお店があった時に、「ポイントは店舗でしかつかず、オンラインストアでは店舗のポイントは利用できません」と言われてしまったらがっかりしてしまいますよね。

これまでは、このような顧客・会員情報の一元化には、システム開発などが必要で、中々気軽にこのような仕組みを作っていくことはできませんでした。
しかし、ツールを使うことで誰でもかんたん、安価に一元化ができるような仕組みも新たに登場しているのです。

例えば、筆者が提供する「Omni Hub」というアプリを利用することで、オンラインストアを構築できる「Shopify」と店舗POSシステム「スマレジ」の会員一元化を、開発不要、初期費用無料で、気軽に開始することができるようになります。

スイーツメーカー「BAKE」さまでは、店舗とオンラインストアの会員情報を一元化した上で、お客さまとLINEやモバイルアプリで関係性を構築されています。

特にオンライン・オフラインの双方で商品を販売している事業者さまでは、このような会員情報の一元化が今後より重要になるかと思います。
ぜひ積極的に検討してみてください。

ここまで、会員管理の考え方や実際の運用方法について説明してきましたがいかがでしたか?
今後の店舗運営において、自分たちに愛着を持っている方との関係性を深く構築していくことはより重要になってくると思います。
お客さまとの繋がりを強くし、お客さまに選ばれるお店づくりに取り組んでいきましょう。



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