「ノルウェイの森」の第十一章を聴く!(ビートルズと私②)
The Beatles and me Ⅱ
今回は、ビートルズの曲がたくさん出てくる村上春樹さんの『ノルウェイの森』について... 自分にとっては、けっこうな衝撃だった第十一章で演奏された曲に関して特集します。
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物語中、第十一章で演奏された曲は51曲、そして、タイトルが出てくるのは約半数の27曲(「ノルウェイの森」は2回カウント)です。
曲順は以下の通りですが、アーティスト名を併記していないものは全てビートルズの曲です。
そして、今回作成したプレイリストはこちら...
村上春樹さんの『ノルウェイの森』では、ほんとにたくさんの音楽が登場します。
ビートルズが中心なんですが、他にもクリームの「ホワイト・ルーム」や、ローリング・ストーンズの「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」も出てくるし、ビル・エヴァンスやマイルス・デイヴィスみたいなジャズの方々もたくさん出てくる本なのです。
村上春樹さんと同世代の方々にとっては懐かしい感じなのでしょうが、後から追いかけている世代にとっては、その時代の空気を感じたくて、手に取って聴いてみたくなるんですよね~。
以前も、自分の所有してるCDから『ノルウェイの森』に登場する曲を集めてみたりしたことはあるのですが、今の配信サービスを使えば、ほぼ完ぺきなプレイリストが作れるのが嬉しいところです。
今回、バート・バカラック関係の曲が全て入ったし、「ディア・ハート」や「グリーン・フィールズ」など初めて聴けた曲もありました。
曲数が多くなるので、第十一章のみのプレイリストなのですが、個人的には、すごく気に入ってます。
ビートルズの曲も、「イエスタデイ」や「ヘイ・ジュード」など、誰もが知る定番曲から、「ブラック・バード」や「ジュリア」など、隠れた名曲もあって楽しいです。
やっぱり歌いやすそうな曲だったり、ラブ・ソング?が多いのですかね...
「アンド・アイ・ラブ・ハー」
1964年のアルバム『ハード・デイズ・ナイト』の収録曲。
”レノン=マッカートニー”名義になってますが、ポール・マッカートニーが書いたラブソングとして知られてます。
普通に”I Love Her”だけでもいいのに、あえて、”and”を付けてるのが洒落てますよね。
「ミシェル」
1965年のアルバム『ラバー・ソウル』の収録曲。
この曲も”レノン=マッカートニー”名義ですが、マッカートニーが書いた曲です。
フランス語が使われた冒頭部分も印象的ですが、”I love you”が多すぎるかもですね。
ストレートな甘甘歌詞に対して、哀愁のあるギターがちょうどいいのです。
「六十四になったら」
1967年のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の収録曲。
”レノン=マッカートニー”名義ですが、マッカートニーが16歳の時に書いた楽曲だそうです。
往年のオールドジャズ風の楽しい曲なのです。
僕が64歳になっても、必要な人と思ってくれるかな... って感じの歌詞なんですが、ポール・マッカトニー本人の結婚生活ではうまくいかなかったみたいですね。
「ジュリア」
1968年のアルバム『ザ・ビートルズ(ホワイトアルバム)』に収録。
”レノン=マッカートニー”名義ですが、レノンが亡き母ジュリア・レノンについて書いた楽曲で、演奏も歌もレノンだけの曲です。
心に染みますね。
亡くなった人を想う切ない曲なのです。
最後は、タイトル曲の「ノルウェイの森」
「ミシェル」と同じく、1965年のアルバム『ラバー・ソウル』の収録曲。
”レノン=マッカートニー”名義ですが、レノンが書いた曲です。
原題「Norwegian Wood (This Bird Has Flown)」を「ノルウェイの森」としたことについてはいろいろと言われてます。
原題では”Wood”なんで、文法的には森じゃなくて木だろうってことなんですが、歌詞の中では家具を指して”ノルウェイの木材”とされてることが多いんですが、「ノルウェイの木材」では、村上春樹さんの名作も生まれなかった気がします。
文法的には正しくなくとも、このタイトルで良かったのです。
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