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年100冊を目指す「読書の数値目標」

Key Performance Indicator of my reading


 大好きな読書の話です。

 好きなことに数値目標?

 と、思う方もいるでしょうが、数値目標を持ったおかげで、今までは読まなかった作家さんの本も読むようになり、確実に読書世界が広がった実感があります。
 広がれば、自分にとって大切な本との出会いも増えるわけで、それって数値目標のおかげかなと思っています。
 というわけで、今回は読書の数値目標について書いていきます。


私の読書について

 自分の読書は小説が中心で、エッセイや実用書はあまり読みません。
 好きな小説のジャンルはミステリー、冒険物、SFですが、面白い小説であれば、基本、なんでも読みます。
 あと、短編集よりも長編を好みます。

 そんな自分ですが、10年ぐらい前までは、読書と言えば、好きな作家さんの本を月に2~3冊、年間2、30冊ぐらい読む程度でした。そんなとき、ある機会があって、20代以降に読んだ本を数えてみたのですが、全部で400冊ぐらいだったんですよね、それがすごく少なく感じたのです。

 単純に生涯1000冊は読みたいなと思い立ち、読書量を増やしていったのですが、最近は年間100冊ぺースの読書になっています。

 自分は電車通勤なので、行き帰りの車中で1時間ほど読書できます。また、寝る前の1時間を合わせて1日2時間の読書タイムが確保できるので、平日に2冊、土日に1冊ぐらいの週3冊ペースで読んでいます。


年間100冊は難しくない!

 年間100冊ですから、月に8冊、週にすると2冊ぐらいのペースです。100冊と聞くと、うーんって感じの人もいるでしょうが、週2冊だったら、十分に読めそうな数に思えませんか?
 自分のように電車通勤している人だったら、自然と達成できる数字じゃないかなって思いますがどうでしょう。 

 年に100冊読むことは、決して難しいことではありません。
 難しいのは、「読みたい本を100冊準備すること」と「その読みたい本を100冊選ぶこと」なのだと思います。


100冊を準備すること

 100冊を準備することは簡単ではないですよね。
 全部購入すれば、それなりの費用がかかりますし、家族や友人間の貸し借りも限界があるので、自分みたいに小説を好む人で、新品にこだわらなければ、古書店や図書館を使用するのがいいでしょう。

 特に、最近の図書館は、かなりネットワーク化されているし、バーコード導入時に絶版になっていった本も所蔵されているので、本を探すのにとても便利です。

 購入を前提にすると、ちょっと気になるぐらいの本は手に取らないので、自分は図書館なんかで借りて読んでみて、気に入った作品があれば購入するようにしています。


100冊を選ぶこと

 そして、100冊を読むことよりも、準備することよりも難しいのは、読みたい本を100冊見つけて選んでいくことです。

 企業等では、数値目標を設定すると、つい、数値目標達成のみが目的化されることもあるのですが、趣味なんで数値にこだわりすぎる必要ありません。なので、読みたい本を、最初から100冊選ぶ必要はなく、まずは10冊→30冊→50冊みたいに徐々に増やしていくぐらいがちょうどよいと思います。

 不思議なもので、読めば読むほど、読みたい本や作家さんが増えていくので、きっちり100冊を選ぼうとすることは不要なのです。


*  *  *  *  *


 さて、読みたい本がたくさんある人はいいのですが、それほどでもない人にとっては、10冊選ぶだけでも、けっこう大変ですよね。
 が、そもそも自分の読書世界を広げていくことが目的なのですから、自分の好みばかりで選ぼうとするのではなく、他の人の意見に耳を傾けることも大事なことです。

 その意見集約の結果がベストセラーであり、各種のランキング、またプロが選考した各種の賞であったり、ガイドブックだったりするわけで、そういうものを参考にしすれば、10冊ぐらいはすぐ見つかると思います。

 ランキング上位で、みんなが面白いと感じる本や、名作と呼ばれる本には、それなりの理由があるわけで、やっぱり面白いし、名作だったりするものです。
 もちろん、ジャンルの好みはあると思うので、好みのジャンルの中のランキングやガイドブックを参考にすることは言うまでもありません。
 ただ、たまには違ったジャンルを覗いてみると、自分の読書世界を広げてくれますよ。


◎お薦めの文学賞

 まず、文学賞ですが、賞は話題を作ってベストセラーを生んでいく商業的な側面がありますが、そういう背景を気にせずに参考にしましょう。
 直木賞芥川賞みたいに権威のある賞もありますが、個人的には、肩ひじ張らずにいける【本屋大賞】がお薦めです。

全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本

 全国の書店員さんが選んでいるので、ある意味、どストレートな商業主義ですが、幅広く面白い本が選ばれていると思います。
 すでに売れている(別の賞をもらってる)みたいな本は選ばれにくい賞でもあるので、新しい作家さんを知るには、もってこいの賞だと思います。

 「17冊ある歴代大賞作品を読破してみる!」なんて、けっこう楽しいチャレンジになると思います。

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 その他にも賞はたくさんあって
 文学関係ならば、直木三十五賞、芥川龍之介賞、‎谷崎潤一郎賞、山本周五郎賞‎あたり、海外文学なら英国ブッカー賞がお薦めです。

 またミステリーに特化するなら、日本推理作家協会賞とか江戸川乱歩賞、海外ミステリーなら英国推理作家協会(CWA)賞、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞などが有名です。

 SFでは、国内の‎日本SF大賞、星雲賞などよりも、海外のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞などの方が有名です。

 他にも多くの賞がありますので、ジャンルに応じて参考にしてください。ただ、ノーベル文学賞作家さんについては、少しハードルが高いような感じがします。海外文学なら、まずは英米作品が読みやすいと思います。


◎お薦めのブックランキング

 ブックランキングも様々あって、単純な人気ランキングを知ることができて参考にしやすいです。
 中でも、私と同じミステリー好きの方なら、【このミステリーがすごい!】が間違いないです。

 年末に雑誌として、その年のランキングが発表されるのですが、国内編・海外編、それぞれ発表されるので、ランキングされた本を読破するだけでもけっこうな量になります。
 また、すでに32回を数えていますので、1位作品だけでも国内・海外合わせて64作品もあったりするので、それをコンプリートしていくのも楽しいと思いますよ。

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 各種ランキングはネット上でもたくさん紹介されてますよね、性に合うランキングを見つけてみましょう。


◎お薦めのガイドブック

 ガイドブックは各種出版されていて、自分の好きなジャンルから選んでいくとよいです。自分の場合はミステリーの名作から始めたので、文春の【東西ミステリーベスト100】とハヤカワの【ミステリ・ハンドブック】にはお世話になりました。

 他にも個性的なものもあって、たとえば【作家の本棚】という本は、正式なガイドブックとはいえませんが、作家さんが読んでる本が知れるので興味を湧かせてくれます。(好きな作家さんが好きな本をたどっていくのも楽しい読書です。)


◎その他 

 その他、ランキング等とは違いますが、2009年1月23日に英国ガーディアン紙のレビューチームと外部専門家がまとめた「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊決定版リストもなかなか楽しいリストです。
 上級者向けですが、世界的な名作に興味がある人にとっては、一生使えるリストですね。(ちなみに下記はYuriLさんが開設している紹介サイトです。)



読書を記録すること

 最後に読書を記録していくことをお勧めします。

 記録は面倒かもしれませんが、今は「ブクログ」や「読書メーター」のような便利なWEBサービスもあるので気軽に記録していけます。


 自分は「読書メーター」を使っているのですが、読んだ本の管理だけでなく、読みたい本を登録しておくこともできるので、とても便利です。

 読書ライフを楽しくさせること間違いないので、利用することをお勧めします。

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 上記は、私の読書データなのですが、今年はけっこういいペースで読めているので、また、たくさんの本に出会えることを楽しみにしています。


 と、つらつら書いてきましたが、最終的には量ではなく質が大事になっていくと思うのですが、眼が元気なうちはいろいろ読み広げていきたいと思っているのです。


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