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『映像視聴室』

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私の好きな映像に関する部屋です。映画についてのアレコレはもちろんですが、その他、ドラマやアニメ、昔のミュージック・ビデオ、テレビCMなど、気になる映像を紹介します。
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記事一覧

ドラマに使われた洋楽について(90年代ドラマとともに..)

 今年投稿した「90年代の80年代アイドルたち」や「ダイアナ・ロスと映画主題歌」と地続きな記事です。    近年はリスナーの「洋楽離れ」が話題になることもありますが、自分が20代を過ごした90年代は、まだまだ洋楽が元気だった時代です。  その証拠に、90年代にはドラマ主題歌に使われた洋楽曲が大ヒットするってことがけっこうあったんです。  その先駆けとなったのが、TBS系:金曜ドラマで放送された『想い出にかわるまで』の主題歌で使われたダイアナ・ロスの「イフ・ウィ・ホールド

村上春樹の6つの短編を元にしたアニメの話

 ちょっと前から話題になっていた、村上春樹原作のアニメ映画の話です。  先日、我が町でも公開されたので観に行ってきました。 『めくらやなぎと眠る女』 原題:SAULES AVEUGLES, FEMME ENDORMIE  監督:ピエール・フォルデス  2022年にフランスで制作され、いろんな映画祭で賞を取ったり、プレミア上映され話題を呼んだ作品なんですが、日本公開に際して、新たに"日本語版"も制作されています。  私が観たのも "日本語版" だったのですが、感じたことをつ

夏の日の「銀河鉄道999」

   お盆が過ぎると夏休みも終盤ですね。    私にはこの時期になると思い出す映画があって、それが劇場版「銀河鉄道999」なんです。  その理由というのは、この「銀河鉄道999」は、初めて一人で映画館に行って観た映画だからなんですよね。  多分、私と同世代の方にとって、初めて映画館に行った記憶は、親と一緒の「東映まんがまつり」や「東宝チャンピオンまつり」じゃないかと思います。  次に、子どもだけで観るようになるんですが、それが私の場合は小4の時の「スター・ウォーズ」なんで

アートを記録するヴェンダースの新作(「アンゼルム "傷ついた世界"の芸術家」)

 私的に、今年になって復活したミニシアター熱は現在も続いてます。  といっても、月イチぐらいの微熱なんですが、アンテナを高くしつつ、無理なくやっていこうと思ってます。  そんな私が7月に観てきたのが ヴィム・ヴェンダース監督の新作ドキュメンタリー「アンゼルム "傷ついた世界"の芸術家」なんで、今回は、この作品について note していこうと思います。 +  +  +  +  +  + 「アンゼルム "傷ついた世界"の芸術家」 監督: ヴィム・ヴェンダース   ヴィム・

私の映画の先生

 知らない映画を観にいくきっかけとして、何か参考にするものがあったりしますか?  予告編やCMなんかはもちろんですが、情報番組での紹介だったり、最近だとフィルマークスなどのWEB上の口コミが多かったりするのかもしれませんね。  もしかすると、この note での感想を読んだりということも…  知らない映画との出会いは様々ですよね。  私もそれなりに映画好きな人間で、特に10代の終りから20代の頃は、ほんとにたくさんの映画を観ていました。  その頃って、映画の情報を得る手

私の名犬メモリーズ..

 「犬」が出てくるドラマや映画は、これまでも数多く制作されていますが、皆さんにとって思い出深い「犬」がいたりします?  たとえば、ラッシー ?  カール ?  タロとジロ ?  ジョリイ ?  もしや、銀 ?  私が思い出すのは、自分が子どもの頃に観てきたドラマや映画、アニメなどに出てきた名犬たちです。  ただ、その中でも、ひときわ強く印象に残っているのは "リュウ" という犬なんです。  かなり昔のドラマなんですが、何のドラマだったか、皆さんは憶えてますかね?

私とパルム・ドール

 先日開幕した「カンヌ国際映画祭」___  フィルムマーケットも併せて開催されるため、毎年、世界的な注目を集める一大イベントです。  そのコンペティション部門における最高賞のことは "パルム・ドール" と呼ばれているのですが、今回は、そのパルム・ドール作品についての "note" です。  「カンヌ国際映画祭」にはどんなイメージを持たれてますか?  西欧やアメリカはもちろんですが、東欧や北欧をはじめ、中近東やアジアの作品も選ばれるということもあって、様々な国の多様な文化を感

80年代のフュージョン事情(CM蒐集家の部屋)

 自分が中高生の頃、CMは重要な音楽情報源として存在していました。  特に、洋画劇場の合間に流れる、車、洋酒、タバコらのCMには大人が香る格好いいものも多かったのです。  そんなCMには、よく”フュージョン”と呼ばれる音楽が使われていました。  現在ではあまり耳にしなくなった音楽ジャンルなんですが、私が中高生を過ごした80年代には、”フュージョン”の曲やアルバムがヒットチャートを賑わしていたんですよね。  今回は懐かしいCMとともに、自分の聴いてた”フュージョン”の曲を紹

私の配信ドラマ事情(でも、ドラマは週一で観たい...)

 現在、我が家で通常使いしているビデオ・オン・デマンドによる配信サービスは3つ Amazon Prime Video 以前から自分がプライム会員だったので、サービス導入時から活用 ※映画やアニメなど幅広く配信されている。 Disny+ スターウォーズのスピンオフシリーズ「マンダロリアン」がどうしても観たくて、マーベル映画ファンの長男と共同出資して2019年から利用 ※ディズニーをはじめ、ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムなど独占配信されているものが多い。 NETFLI

「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」に、SFの原風景を視る..

 3月から、妙に映画づいてる自分なんですが、金曜の夜に、話題のアニメ映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」を観に行ってしまいました。 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」  原作:浅野いにお  監督:黒川智之  アニメーション制作:Production +h.  原作マンガの方は未読ですが、タイトルのインパクトが大きいし、評判を知って、ちょっと興味を惹かれてたんで、ふら~ッと仕事帰りに観に行ったんですよね。  まあ、前半は ”想定内の物語”

新しい朝ドラのオープニングの件

 自分的には、毎シリーズではないけれど、それなりに観てるNHKの朝の連続テレビ小説、通称 "朝ドラ" の話です。  この4月からは、伊東沙莉さんの主演で「虎に翼」という朝ドラがスタートしました。  さて、新しい朝ドラというと、毎回、どんな主題歌が使われているのか気になるんです。  だから、1話目を特に楽しみにしているんですが、今回の「虎に翼」の主題歌は米津玄師さんでした。(おおっ)  いつかはと思っていましたが、いよいよ米津玄師さんの登場ですね。正直、米津さんには、あん

ミニシアター再訪(エリセが結ぶ過去との時間)

mini theater revisited  前回は、大規模映画館(シネコン系)を踏まえた記事でしたが、今回はミニシアターに関する映画記事です。  自分は80年代後半のミニシアターブームに乗って、20代前半ぐらいまではミニシアターによく通っていたのです。(その後は私生活が忙しくなって、いつの間にか通わなくなっちゃってましたが…)  最後に、ミニシアターで観た映画は何だったか?  タルコフスキーかデレク・ジャーマンあたりだったような…  でも、実際は、流行っていたウ

私を映画館に誘う映画監督たち

 配信ストリーミングが普及した現在においては、新作の公開を映画館でなく配信で行うこともあって、映画館で映画を観るというのは、より能動的な趣味になった感じですね。  私自身も、Amazon-Prime-Video や Netflix をよく使ってる人ではあるんですが、やっぱり映画館で観たいと思うことがあります。  もちろん、話題作を ”今、観たい!” っていう適時性もあるんですが、映画館の魅力はそれだけじゃないんです。 (其の一) 「大画面での映像に溺れたい!」 皆、まず

80年代の"裏"ハリソン・フォードの記録

 今回は、80年代に青春を過ごした私たち世代にとって、間違いなくトップスターだったハリソン・フォードについて "note" します。  アカデミー賞なんかには無縁な俳優さんなんですが、そのニヒルな笑顔とともに、数々の映画で印象的な役を演じてきました。  近年でも、2015年の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で 30年ぶりにハン・ソロ役  2017年の『ブレードランナー 2049』では 35年ぶりにリック・デッカード役  そして今年2023年の『インディ・ジョー