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「色水遊び」というセレブリティな体験

娘が、「色水遊び」のキットをもらってきた。
花びらや、紫やャベツの類をごりごり擦って色水を作り、それでお絵かきをしてみようという代物だ。

「ママ、お花を摘みに行こう。」そう言われて、はっとした。
「どこへ・・・?」

家周辺を見渡してみる。敷地内には、きれいに植えられた花壇の花が少し。
近所の小学校も花壇に色とりどりの花。
公園にも、誰かが植えてメンテナンスされてる花。
これら全部、「摘んではいけない花」ではないか…。

しょうがないので、花壇に落ちている花びらを数枚持ち帰り、すり鉢のようなキットで試してみた。色水、というよりは、すり鉢の底にへばりつく花びらのかすを指で拭い、透明なコップに入れて水を足す。辛うじて、薄い紫の水ができた。それを使って、お絵かきをしようとしたけれど、画用紙はべちゃべちゃになるばかりで、乾かしてみるとほんの少し、汚い色がついただけだった。花が、圧倒的に、足りない。

でも、花を摘める場所がない。

都会で「色水を作って遊んでみよう!」という、無邪気な顔して自然と触れ合う遊びを実現するためには、花屋さんで花を買うか、自分で花を育てるしかないのだという現実を突きつけられた。ハードルが高い。

「摘んでもいい花」に出会えることを期待しながら、少し足を延ばしてお散歩してみようと思う。


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