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【architect】建築家とは…

ときに建築家は『先生』と呼ばれることがある

建築設計を始めた頃、当時のボスとクライアントであるお医者さん、弁護士さんが打ち合わせをしているのを聞いていると、みんなお互いを先生と呼び合っていた

なんだか傍から聞いていて気持ち悪いものを感じた

そもそも建築家は先生でもないし偉くもない
同じことは医者や政治家にも言えるのではないだろうか

僕自身は先生とあえて呼ぶのは、どこか内心
『どーせ、あんたらには庶民の気持ちは分からないよな』
とか
『先生って言ってとりあえず持ち上げておこう』
という暗黙の意味が込められているように思う

少なからず自分が先生と付けて呼ぶ場合には、そういった感情を含んでいる

僕は職業によって人の上下関係が決まる訳がないと思っている

建築家も医者も政治家も大工も左官屋も神主もみんな同じ人間なんだから誰が偉いわけでもない

僕は先生と呼ばれることに違和感がないように思っている建築家とは仕事をしない方がいいと思う(個人的な意見だが)し、先生と呼んでくる人には、丁重に先生と呼ばないようにお願いしてきた

同様に、日本では社長、常務、専務、部長、課長など役職を付けることが多い

これも辞めた方がいい

僕が社会人一年目に就職した会社は4000人規模の会社だったが、役職付きでの呼称は一切廃止していた
だから役職者に対しても◯◯さんと呼ぶことができたのでとても話しやすかった
また役職者も偉ぶることなく対等に話を聞いてくれた
役職者だから待遇されたり許されるような風土はなく風通しの良い会社だった

未だに身分に拘っているような経営者は時代遅れだということに気づいた方がいいだろう
令和の時代に身分を振りかざしても何の価値もないし、単なるピエロであることに早く気づいた方がいい

そんな経営者最近見かけないと言う人もいるかもしれないが案外多いものだ
特に家族経営の会社は古い体質が残りがちなように感じる

決して社長と呼ばれたり先生と呼ばれたりすることが駄目と言っているのではない

「権威に溺れて、それを振りかざしていると知らぬ間に裸の王様になってしまいますよ、先生」

と言っているだけである


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