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【architect】安藤忠雄

今月号の『Casa BRUTUS』は建築家安藤忠雄特集

『安藤忠雄×人生 人生100年時代をどう生きるか。』というテーマで綴られている

79歳の安藤忠雄氏。数年前に癌を患い内臓を5つも摘出している。

しかし、近年もさらにパワーアップしているかの如く作品を発表している。

大学時代建築を学び始めた当時から安藤忠雄さんの著書を読み漁り、建築を見て回ってきた。

いつも悩んだときは安藤忠雄さんのエネルギーに刺激を受けながら生きてきたように思う

今までの『Casa BRUTUS』での安藤忠雄特集は今でも傍に置いている

難しい表現ではなくインタビュー形式のこれらの雑誌は気軽に安藤忠雄という人柄と建築に触れることができる


安藤忠雄さんはメディアとの付き合い方もとても上手だ

建築の専門誌だけでなく、それこそ『Casa BRUTUS』のような普通の本屋さんやコンビニでも扱っている雑誌にも特集が組まれている

時にはテレビでも、『情熱大陸』や『アナザースカイ』、NHKの特番などにも出演おり、一般の方でも身近な存在の建築家と言えるだろう

これほど一般の方にも周知されている建築家は珍しい

それには建築家という小難しことを言うお偉いさんというよりも、誤解を恐れずに言えば、『エネルギッシュな大阪のオッチャン』という印象が大きいだろう

建築家というちょっと取っ付きにくい雰囲気は残しながらも、思考が業界の中にとどまらず、一般の人々の目線にある

だから出来上がる建築に人々は共感するのだろう



安藤忠雄さんの生き方など、今まで貫いてきた人生論が雑誌では語られている。

それらは今まで語られてきた内容と大きく変化はないが、80歳を目前にして仕事の仕方も、『次の世代へ伝えておきたいメッセージ』を強く感じる

大阪中之島の「こども本の森」も安藤さんの寄付によって建設された

本を読むことの大切さ、
しかも紙の本から伝わることがある

こどもは未来を担っている存在であり、こどもが考える自由な場所をつくりたいということを発信している

「こども本の森」は岩手県遠野市や兵庫県神戸市でも計画されている


この雑誌の中で、安藤忠雄さんと3名が対談している

芦田愛菜さん、佐藤健さん、又吉直樹さん

「こどもの森」で対談をされた芦田愛菜さんは16歳にも関わらず、安藤さんと対等にお話をされているのに驚いた。対談中の安藤さんも驚いている様子が書かれているが、これだけ歳の離れた巨匠と対談するとなると私は震えてしまう。私は講演会などでサインをしてもらうときでさえ安藤さんのオーラで緊張してしまうくらいだ。


佐藤健さんは対談より以前から交流があったとか。安藤建築を訪れたのをきっかけにお会いしたいと手紙を送り、事務所に伺ったそうだ。建築に感動することはあってもなかなか手紙を送って会いたいと言える人はほぼいない。

私も以前安藤さんの事務所を見てみたくて大阪の梅田へ行ったがチャイムすら鳴らすことができなかった


又吉直樹さんとの対談は安藤さんの代表作である『住吉の長屋』で行われていた。ネタバレだが実は今回対談が行われた『住吉の長屋』は本家ではない。

実は数年前に同じように建築された『住吉の長屋Ⅱ』というのが完成しておりこちらで取材がされたようだ。

ちなみに『住吉の長屋Ⅱ』には中庭にスリットの開口が設けてある

本から多くを学んできた安藤さんと又吉さんの対談は興味深かった。

太宰治が亡くなったのが38歳。

安藤さんが『住吉の長屋』を完成させたのが35歳のとき

又吉さんが『火花』を発表したので35歳のとき。

それぞれの30代、そして40代の生き方も語られていて自分にも当てはめながら読ませてもらった


安藤忠雄さんについてはたくさん語りたいことがあるが今日はこの辺りで

ぜひお手に取ってみてください!


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