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運命は切り開くもの ⑦

やっと会えたね

彼女と再会の日を迎えた
仕事も少し手につかなかったが
なんとか終わらせて急いで車に飛び乗った

とりあえず、今から向かいますと
連絡を入れ出発した

何もなければ、高速で2時間はかからないだろう

しかし、神のいたずらか
いきなりの試練かわからないが
高速に乗って1時間くらいで大渋滞
しばらくはノロノロ動いていたが
全く動かなくなってしまった
どうやら事故渋滞にハマってしまったらしい

19時に待ち合わせだが、とても間に合いそうに無かったので、彼女に連絡を入れた
『渋滞で動かないから、下道で走ります
遅くなりそうやから、場所を変更しよう』
帰るルートを伝え、その先にある
最寄駅で待ち合わせにした。

彼女は『無理なら別の日でもいいよー』って
言ってくれたが、何としてでも会いたい気持ちが強くて彼女に無理を言ってしまった
『とにかく、駅周辺でご飯を食べよう
だから、適当に何処か探しといてやー』と
だけ伝えて、車の運転に集中した

ここで彼女の作戦である
屋外での待ち合わせは水の泡と消えた
後から聞くと、ご飯って事は、向かい合わせで座るし、店の中は明るいし、『絶対にムリー』って思いながら店を探していたらしい

20時過ぎに到着し、路肩に車を止めて
彼女に到着したと連絡を入れた。
この時まで何故かずっとLINEでの連絡をしていて、電話で話す事をまだしていなかった
とはいえ、どこにいるのはわからないし
初めて電話をかけてみた
『もしもし、今着いてん。どこにいてる?』
彼女は『駅の反対側の駐車場に車止めてるから駐車場の出た所で待ってるね』と言った

その時に久しぶりに声を聞いてみて
こんなに声が高かったかな⁉︎と思ったのが
印象に残っている
おそらく、最上級のよそ行きの声だったのかもしれない

急いで駅の裏に回り、駐車場に車を止めた
表に出てすぐに、通路の石垣見たない所に
向こう向きに座っている女性が目に入った

直感で彼女だとわかった
ドキドキしながらゆっくり近づき
彼女の名前を呼んだ

するとそこには、最高に照れ笑いして
今にもドキドキが聞こえてきそうな
少し緊張した顔でこっちを見ている
彼女がいた

『お待たせ、遅くなってごめんやで』

そのあと、心の中で
『やっと、会えたね』と呟いた

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