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大人の絵本、かけがえのないプレゼント

大人向けの絵本がある。
それは僕が勝手に思っているだけで、
きっと子どに読み聴かせるのも有り。
でも、著者の届けたいメッセージは
大人であればこそ、味わい深いのでは。

その一冊は「人生の贈り物」
(スペンサー・ジョンソン著、
門田美鈴訳、九喜良作絵、
ダイヤモンド社)。

ある老人が少年に
「不思議なプレゼント」の話をする。
それを手に入れると
いつまでも幸せになれるという。

それが何だか老人は話さない。
少年はそれが何であるか知りたがり、
謎解きのように考え出すところから
物語は始まる。

心に刻みたいページがある。

「現在とは、ありのままということで、
それがかけがえのないことなのだ。
なぜそうなのかわからなくても。
現在は、
そうなるべくしてなったものだ。
その現在を知り、
現在を受け入れ、
現在を生きるなら、
満ち足りて、幸せになれる。」

そのプレゼントとは何か?
それを明かすのは野暮、無粋というもの。

過去を嘆かず
未来を憂うことなく、
今を生きよ。

己を愛せよ。
さすれば人も愛せる。

よくある話ではあるが
そんなメッセージ。
でも、こうした絵本の形で描かれると
大人ながら、じわりと沁みる。

大切なのは今。
「常に今が一番幸せ」という生き方。

もがきながら、あがきながら、生き続ける。

良いことも悪いと思えることも、
全てまるごとを受け入れ、
ありのままにそのままに、
今を味わうこと。

「あの人にこうなってほしい」
「あの人にこう考えてほしい」
なんて勝手な思いは持たずに、
今の生は誰のおかげかを謙虚に噛みしめ、
周囲に微笑みを捧ぐこと。

今を大切に丁寧に生きれば、
自ずと未来は開けてくる。
人は誰もが価値ある存在。

僕にとっては成人の日は遥か遠い昔。
人生は片道切符の旅路、もう戻れない。
だから素晴らしい。

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