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アイデアについての誰も知らない名言。

こんにちは。クリエイティブディレクターの中島です。

アイデアやに関する名言って世にたくさんありますね。発明王エジソンなんかはたくさんの名言を残していて名言王でもあります。たとえばこんなの。

Nearly every person who develops an idea works at it up to the point where it looks impossible, and then gets discouraged. That’s not the place to become discouraged.
ほとんどの人はもうこれ以上アイデアを考えるのは不可能だというところまで行きつき、そこでやる気をなくしてしまう。本当の勝負はそこからなのに。

前回書きましたがクリエイティブには「ど根性」が必要です。エジソンが言ってるのも同じですね。みんなが諦めた先に宝は眠っている。エジソンと違って自分は天才ではありませんが、しつこく粘っこく取り組み続ける体質ではありました。仕事のとっかかりはめっちゃ遅いんですけど一度やり出したら延々とやっている。本当はタイムマネジメントがしっかりできて早寝早起きして三食しっかり食べた上に運動もして仕事忙しいのにプライベートも充実して、、、みたいなことができたらいいなあと多いつつ、とうとう25年間出来ず仕舞いでした。たぶん一生できないでしょう。とほほほ。

でも時間を闇雲にかけたらいいものができるかというと、そうでもない。アイデアをひり出すための努力は大事だけど、努力の方向性や的確さ、種類、つまり「努力の仕方」こそが大事なんです(と自分に言う)。

それをかつての上司Sさんはこんなたとえ話で教えてくれました。

「椅子取りゲームってあるじゃない。あれで勝とうと思って人より素早く椅子に座ろうとしたり、音楽がいつ止まるか予測したりするでしょ。みんながそうやって一生懸命がんばってる時に、自分だけ隣の部屋から椅子を持ってきて座る。アイデアってそういうものだよ」

まだ若かった僕は「それってズルじゃないのかな。。。」って一瞬思いました。そして、あとから何度も何度も咀嚼して、Sさんといっしょにいろんな仕事をして、その意味を完全に理解しました。わかりますよね?解説要らないですよね?

ちなみにSさんは広告業界では知らない人はいないスーパークリエイティブディレクターです。銅像が立つクラスです。そしてハードワークぶりでも有名でした。「最近忙しすぎるなあ。温泉でも行ってゆっくり企画したいよ」という名言の持ち主でもあります。エジソンもびっくりです。そんなスーパーがんばりマンのSさんが言うだけになおさら深みがありました。

いいアイデアを出すための努力は大事です。でもひとと同じ種類の努力をしているうちは同じ土俵で戦っているということです。いくらがんばっても、どんぐりの背比べになる可能性がある。アイデアとは、ルールや常識や思い込みや前例を飛び越えて、その先でようやくつかみ取れるもの。その手があったか!って思わせるもの。みんなと同じところをぐるぐるまわってても、最高の椅子は見つからないのです(そうは言っても難しいっすよね。。。僕もバターになるくらいぐるぐるまわってることあります)

20年前にたった一度だけ聞いたこの名言、ひとりで抱えてたらもったいないのでシェアさせていただきました。ていうかSさんのオリジナルなのかな。ていうかSさんこの話おぼえてるかな。その節はありがとうございました。

では今週はこのへんで。また来週。

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