Peace Keeping Orchestra(memo)
ただいまー。
おう帰ってきたか、何の気の違いだ?父はそう返す。
ばたばた端と階段を下りる音がすると母、元気だったわね。とねぎらいの言葉。
僕は休みを貰い帰省した。身近なものがすべてとても危ういものに思えたからだ。(家族の健康)
オヤジ。俺‥女の子を初めてあそこに連れて行った。
おぉ”マチュピチュ”か。あそこはいだろういいだろう。で、口説けたのかね?
口説けたも何も貯金をうん百万も使ったよ。
そうか‥‥興味深い話だ。夕食時にでも聞かせてもらえるか?
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ぶふぉっ。わっ…京子!飯を吹くなっ!
アニキの馬鹿!!私泣いちゃったじゃない。母も涙ぐんでいる。父に至っては涙を流しながらうんうん頷いている。
で、みんなの健康が気になった訳よ‥。どうだい調子は?
やっぱりあなたは優しい子。私たちはこの通り元気にやっているよ。と母と父。
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ただ奇麗な花が咲いて散っただけのお話。
男は泣かないもんだ。泣くものではない。
朝。じゃ帰る。と靴ひもを結んでいると、背中をバンバンたたいて僕を追い越す妹。「わたしアニキをここ迄誇らしげに思うことなんてなかったよ、ありがとぅ!」ドアをがらんと開けると走っていった。
僕は外に出ると空を見上げ
「僕はいつ君を忘れられるだろう」
そう呟くと歩きはじめた。
[第五章 死神の花嫁] より
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