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そんなのだったらうちはブラック企業で結構 Vol.10

前回、うちの次男がサッカーという習い事の中で”小さい自信”を勝ち取っていった話を書きました。

今回は違う角度で その続きを書きたいと思う。

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わが社に面接で来られる若手転職者の中に
プライベートを大事にしたいので残業や土日出勤の有無について質問をしてくる人がいる。
そういう人には「うちはブラック企業だよ」ってちゃんと教えてあげるようにしている。

なぜなら、
わが社では『業務時間後や土日に勉強会を”自主的に”開いている』から「参加したい人」が参加したり、スキルを得るために自然に組成され「開発チーム」が立ち上がってプランニングしたり、開発したり、時には休日に合宿したりするブラック企業だ。 

こう説明をさせて貰うと「その勉強会に参加するのに給与は出ますか?」って聞かれるけど

・・っ
「出ねーっすよ!」
「なんで、お前の勉強のために俺がお金を支払うんだよ!!」
「お前はうちの子供か!?」
「うちの子ですら 大学の学費を払ってもらえないのに!!」
「だから うちはブラック企業だって言ってんじゃんよ!!!!」(怒

・・・・・
・・・


ふぅ~。。
一旦、正気を取り戻らせて下さい💦

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優秀な人は社会価値を高める『自己投資』をしている

優秀な社会人は業務時間後に英語を習いに行ったり
ITを習ったり、資格を取る勉強をしたり
「自分の社会価値」を増やすために
自分の稼いだお金を使って『自己投資』をしているのだ。

それなのに”経験が浅い若手”が
自分の成長を作る学びを得るのに、投資をするどころか
時間を拘束されるから”と言わんばかりに「お金を貰えるのか?」って質問してくる。その発想ってどこまで甘えたいんだろうと思うし「働くとは何か?」を考えて来なかったんだろうと思う。

話の角度を変えてみよう。

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「甲子園を目指す高校球児の練習環境」と「ビジネス環境」

『甲子園を目指す高校球児』は、野球漬けの毎日で早朝にランニングしたり、深夜に素振りしたりして必死に努力をしている。
選ばれなかった選手は”レギュラー”を目指しレギュラーの選手は”試合で結果を出せるようにする”ためだ。

朝から晩まで練習する高校球児の練習環境』について 
甲子園ファンに限らなくとも「ブラックだ」と言っている人を聞いたことがない。
でもこれが『仕事漬けの企業』に置き換わると、すぐに《ブラック企業だと指定》されてしまう。

学生の間に何かしら、競技をやった事がある人なら分かると思うけど
地元の地域戦で戦う選手たちのレベルと 
区大会、県大会、全国大会とエリアが広域になればなるほど”敵のレベル”はどんどん強くなる。
全国レベルになると、それはそれは”化け物みたいな強さを誇る選手たちしかいない”わけだよね。
その人たちと”戦って勝たなきゃいけない”わけだよね。 

この理論は”ビジネス環境”でもまったく同様だと言える。

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ビジネスでは世界エリアが土俵になっている

今、インターネットが繋がって ビジネスの世界では 一部の政府規制を除いて 既に「”国境などない環境”」になっている。

つまり、企業たちの競争は『世界という最大エリアレベルのモンスター企業と闘っていると言える』

企業たちが闘っているのは、もはや”区大会レベル”ではない。
図らずも『世界大会で闘っていること』を忘れないでほしい。

現にその競争の激しさから、日本を代表してきた企業たちは、買収されたり、縮小したりしているし
日本市場を見回したって、外資系に抑えられてるマーケットも少なくないわけだよ。

こんなに”生存競争が激しい時代”なのに
『日本の未来を担う若手たち』が 
呑気に「素振りしたらお金出ますか?」
って聞いてくるんだよね。

さすがに温厚な俺も「はぁ?」ってなるよ。

終いには「ランニング(残業)も残業(勉強)もしたくないけど試合には出してくれ!(給与を上げてくれ!)」って言ってくるんだよ。

もし【真剣に甲子園を目指してるチーム】で
こんな選手が居たら、俺は先輩としてハラスメントでも何でも良いから殴りたいと思う。目が覚めるほどの一発だ!!
(※実際は殴らないけど、大人にはそれぐらいの荒治療をしないと直せなさそう。)

”組織が目指す目標は自由”でいいし
草野球のお父さんたちが、試合の勝ち負けじゃなくて、汗をかいた後、仲間たちとのビールを生き甲斐にすることには、何も文句はない。そういう意味合いでは働き方は自由だから、努力したくないのは大いに構わない。『どうありたいか』は”人それぞれ”だからね。

ただ、そうだったら
勝ちたいチーム に入っちゃ駄目だし、その上で「"打席"に立とう」としちゃ駄目なんだと思う。 勝ちたいチーム にとって「"限られた打席"」というのは"一生懸命に努力した人たち"に与えられるべだからだ。

世界のモンスター企業の脅威にさらされている企業たちは 
競争に勝たなきゃ、生き残れないし、皆の給与を上げるどころの騒ぎじゃない。誰もが必死で努力をしているのに口を開けて待っていて、勝てるわけがない。この理屈は誰にでも分かることだけど

"頑張りすぎちゃう企業"をみると「ブラック」だと言わんばかりで
日本企業の置かれている『現実』に見向きもしない。
甲子園球児のアレは”青春”だと賛美するのに。

俺は
うちの子供たちに”何か一つだけでもいい”から、
必死で取り組めるコト を見つけてほしいし、
真剣に努力して 向き合う経験 をしてほしいと思う。
そうやって ”必死にやっている人たちの痛みや苦しみ” 
さらには ”そこから勝ち取れる喜びを知って欲しい“と思う。
それは”将来、斜に構えるダサい大人にしないため”にね。