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僕の右手で生き残った細菌はどんな気分だろう

職場の入り口に、アルコール消毒液が置いてある。世に溢れる消毒液との差別化をはかるため、柿のエキスが入っている。なんで柿。

毎年流行の病にかかる僕だが、今年は無事だ。僕の身体は、健康に気付いたタイミングで不健康になる仕組みなので怖い。昨日は職場を出入りするたびに消毒に勤しんだ。

エタノールの、揮発するときのシュワーーーっという感じは好きだ。最近の毎日で刺激的なことといえばあの感覚くらい。

ひたすらモヤモヤを貯蓄していって、一曲作って、また無になる。なにもできないけどモヤモヤするときは、こうしてどうでもいい日記を書く。

星新一のショートショートに、脳みそ以外がサイボーグになった男の話がある。核戦争によって人類が滅んだ朝。その男は管に繋がれて部屋から出られない。決まった時間に薬を届けに来るロボットも正常に動作しているため、彼は人類が滅んでいることに気づかない。

メジャーリーガー、売れっ子作家、酒池肉林、この世にはさまざまな大きな夢が落ちている。僕は、自分以外ひとが誰もいない地球を見てみたい。部屋に閉じこもっても誰かがいる。僻地に行ったって飛行機は飛んでいる。

叶わない夢。

「スキ」を押して頂いた方は僕が考えた適当おみくじを引けます。凶はでません。