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図書館で働くと出会える人たち

新卒で入った会社で鬱病になった。辞めるのも怖くて、できる限り休み続けた。結局辞めて、名実の伴ったニート生活を数ヶ月続けていた。”さすがにこの暮らしはヤバいよう”と思っていても、なかなか動けない。周りの人たち(家族と当時の彼女。本当にありがとう)の助けを借りながら、死んだ目が見つけた求人が現在の職場、大学の図書館。選んだ理由は、なんか、楽そうだったから。実際楽。

来週で、働き始めて一年が経つ。えらい、頑張ったね眠り棒くん。記念にこの仕事で出会った素敵な困ったちゃんたちをランキング形式で紹介しようと思う。

第3位 TELザイル

どの大学もそうだと思うんだけど、テスト前だけいかつい連中がやってくる。”日サロ週3、マストグラサン Yeah”って感じの男の子がやってくる。彼らに、USBを挿す穴の場所を教えたり、”A4は紙のサイズのことだよ”と教えてあげるのも僕の仕事。こういう子たちは、1人だと普通にいい子なんだけど、友達といるときは声がでかい。ある日、大声で友達に電話をかけているATSUSHIくん(仮名)に恐る恐る注意をしたら、”サーセンッ!ちょっと黙っててもらっていいっすか?”と言われた。虚をつかれた。

第2位 痴話げんかをするカップル

割と多い。青春だね。でもね、ここは図書館。深夜3時の道玄坂じゃないんだ。忘れられないのは、今年の夏、カウンターにお行儀よく座る僕の目の前で女の子が男を引っぱたいた事案。もう、普通に暮らしてると暴力自体目撃する機会がないし、ここ図書館だし、本当にびっくりした。彼氏と同じくらい僕も面食らった。巻き添え。彼女は泣きながら帰宅、彼氏は呆然と立ち尽くしたまま。あの、なんか借りていきます?

第1位 蒙古タンメンを食ってる

すごいの。においが。フロア中に僕が大学時代にたくさん通った思い出のにおいが漂ってる。ここは図書館なので、原則飲食禁止。チョコとか食べてる子には注意しなくてはいけない。心の中で、”勉強するときチョコ食べたいよな〜”なんて思いながら渋々声をかける。でも、蒙古タンメンはダメだ。わかるだろ。わかれよ。読書のお供のブラックコーヒーみたいにスープすすってんじゃねえ。というか、図書館に蒙古タンメンのカップヌードルを平然と持ち込み、ズズズと音を立て食べてる人に適用される法が飲食禁止だけなのも納得いかない。すごい角度から、日本の法律の抜け穴を見た気がした。


学生はすごい。やっぱり、何をするにも勢いがある。怒ってるフリをしながら、かなり楽しめているので、僕がもう少し元気になるまではこの仕事を続けようと思う。

#エッセイ #日記 #図書館 #仕事 #バイト

「スキ」を押して頂いた方は僕が考えた適当おみくじを引けます。凶はでません。