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42nd Royal Highland × SLACK FOOTWEAR|対談ブログ Vol.10

こんにちは。SLACK FOOTWEARのデザイナー安田です。
対談ブログ記念すべきVol.10は「42nd Royal Highland 代表 大高 正章(オオタカ マサノリ」さんです!!

SLACK FOOTWEAのカジュアル感とはまた空気の違う高級な革靴たちを取り扱い、自らも職人という立場もわきまえている自分にはないものだらけの方と対談となります!!前々から対談させて下さい!!っと懇願しておりましたがついに実現しました!!

大高さんとの出会い

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42nd Royal Highland  代官山 

安田 / 「すいません!!大高さん!!完全に対談の日にちを間違えましたぁ」

対談の当日…この日は大雪が降るといわれる最悪の天気の日でした( ;∀;)

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大高さん / 「いえいえ、逆にこんな日だからこそゆっくりとお話しできますね!!でも寒い中ありがとうございます。」

安田 / 「これはどちらかが雪男の可能性ありますね!!雪男だとなんか違う意味になってしまいますが!!」

一応ですが…雨男の雪バージョンのことです。

安田 / 「やはりお店の雰囲気すごくかっこいいですね!!グッと引き込まれますよ!!今日は色々お話し宜しくお願い致します。」

大高さん / 「せっかくなんで地下室に案内しますよ!!沢山サンプルもありますので。」

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安田 / 「いやー映えますね!!色とりどり!!光沢や仕上げが素晴らしいですね!!」

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安田 / 「こっちにも!!今日は靴に囲まれての対談です。最高!!
せっかくなんでSLACK FOOTWEARのスニーカーも持ってきたので一緒に並べていいですか??」

大高さん / 「そうですね!!手伝いますよ!!」

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安田 / 「さぁ準備が整いました!!今回は対談も10回目で記念すべき日なのでじっくり長めに行きたいと思います!!宜しくお願いいたします!!大高さんとの出会いは2年くらい前でしたかね(笑)僕の靴業界の大先輩が大高さんに絶対に会った方がいいからって、繋いでくれてお会いしたのが初めてでしたよね。」

大高さん / 「大先輩(笑)僕もお世話になってます。人と人を繋いでくれるので嬉しいです。こうしてまた対談ができて今日は前には話せなかった事も話しましょう。前にお会いした時と実は変わったことがあります。実は42nd Royal Highland  の代表になりました!!」

安田 / 「実は噂では聞いていましたよ!!本当におめでとうございます。」

大高さん / 「SLACKさんは生産背景は中国ですよね?」

安田 / 「はいそうですね!!バルカナイズ製法に特化した工場でスニーカーを作っています。コロナ前は現地に入ってスタッフと一緒に切磋琢磨してスニーカーを作ってました。パターンナーさんが僕のやりたいことをしっかりと理解したり提案もしてくれるので理想の形に近づけるようにしてくれています。僕は職人ではないので空想上の理想論ばかりですがしっかり受け答えしてくれるので本当に安心しています。」

大高さん / 「僕は実はもともと靴職人として靴業界に飛び込んだ人間なので海外で現地入りして技術向上のために海外で製法のノウハウを教えながら靴づくりをしたりしています。昔はビスポーク(個人オーダーメイド)なんかもやっていたので作りにはこだわりたいんです。」

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安田 / 「ではそのこだわりを紐解いていきましょうか!!」


大高さんがオススメする革靴


安田 / 「先ほどから目の前にあるこの靴たち!!なんか秘密が沢山ありそうですね。」

大高さん / 「42nd Royal Highland はブランドを始めて40周年になるんです。うちのブランドの強みは素材から開発して作ることに誇りを持っています。靴は作る時に木型(ラスト)を使って吊り込みをしますが、その際に強く革を引っ張ると革の表面のシワ感(シボ)がなくなってしまったり、屈曲部分などは逆にシワが残りやすいのですが、革のシボが消えないように、変なシワが元に戻るように薬品を調整して素材の柔軟性を計算して革から作っています。」

安田 / 「素材の選定だけでもかなり苦労するのに、元から作るのは本当にこだわっている証拠ですね!!確かにかなりソフトなレザーだし屈曲がすばらいいけど元に戻すと何事もなかったかのように戻りますね。」

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大高さん / 「今、ビジカジって流行っていますよね。スーツスタイルでも履けるスニーカーとか、普段履きも出来て更にビジネスシーンでも履けるっていうスニーカー!!今その流れが更に進化して少し変わってきているんですよ。革靴に見えるスニーカーと革靴に見えるのにスニーカのような履き心地。時と場所によってはカッチリさせないといけない場面が必然的にあるみたいで、その時に履ける靴がこれです。」

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FT1011E-01 / Black Shrink Leather | 42ND ROYAL HIGHLAND Technical Comfort

FT1411E-01 / Black Shrink Leather | 42ND ROYAL HIGHLAND Technical Comfort

大高さん / 「安田さん!!是非履いてみて下さい!!」

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安田 / 「今日デニム履いてきちゃったのでなんか見え方よくないですが!!
そういう事ですか!!!!確かにスニーカーの履き心地にかなり近いですね。ふわふわしてるし、新品の革靴特有の硬さは全く感じませんね。言い方があまり良くないかもしれませんが見た感じ完全に革靴としての認知なのに履くと全く次元が違うものだから大高さんどんどんこれは説明したらより良いものと認知してもらえますよ!!(笑)」

大高さん / 「そうなんです!!履けば納得して頂く強みしかないんですよ!!
こちらはレイジーマンタイプのスニーカです。」

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大高さん / 「サイドエラスティックが特徴なんですがゴムが見えないようになっていてドレッシーを保ちながらスニーカーとしても履けますよ!!SLACKでもこのようなスタイルは得意ですよね!!前々からずっと気になっていました。」

安田 / 「そうですね!!このタイプのスニーカーは非常に人気がありましてSLACKでも購入してくれる方は多いスニーカーのカテゴリーになります!!今日は大高さんにも履いてもらいたくて持ってきたので是非1度見て頂けたら嬉しいです!!」

大高さんが見るSLACK FOOTWEAR


安田 / 「SLACK FOOTWEARのビジカジ用のスニーカーはどちらかというとカジュアル感を散りばめるようにしています。3つ大きな特徴がありまして、1つはツヤを出さないでマットな光沢のないレザーをセレクトしています。2つ目はカッチリさせない。どこか緩さを入れてあげる事でカジュアルにも違和感なく履けるようにしています。履き口の所に少し浮きのあるパーツを入れているので履き込むとめくり上がってくるデザインを入れています。3つ目はエイジング出来るスニーカーがあまりないのでクリームやブラシを使って育てていくようなスニーカーとして作りました。」

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大高さん / 「安田さんもしっかり説明があってこの靴の魅力がよりわかります!!言い方があまり良くないかもしれませんが見た感じ完全に革靴としての認知なのに履くと全く次元が違うものだから安田さんどんどんこれは説明したらより良いものと認知してもらえますよ!!(笑)確かに緩さが丁度いい感じに入っていてまとまっていますね!!」

安田 / 「大高さん!!是非履いてみて下さい!!」

話す言葉が全てデジャブです…(笑)

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KLAVE U-TIP (BLACK/BLACK)

大高さん / 「安田さん!!足入れしましたが1つ気になる事がありました!!インソールって柔らかさの中になんか硬さもあるんですね!!これグラつきがなくてしっかり足が固定されている感じがあるんですが、何かしてます??」

安田 / 「流石!!!!早い!!もう気づいたんですか!!せっかく後で説明しようと思って取っておいたのに!!さすがプロ中のプロは見抜くのが早いですね。」

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安田 / 「インソールはカップインソールにしていまして、気軽に取り外し可能にしています。汚れたら水洗いなんかもできますし、サイズの微調整が必要であればこのカップインソールの下に1枚違うインソールを入れて被せれば脱いだ時にもわからないですしね!!そして最大の特徴は2層構造になっています、黒い部分は柔らかい素材、白い部分は少し硬い素材を使ってセパレートしてクッション感と安定性を持ち合わせています。」

大高さん / 「こう言ったスニーカー本来の機能面にも着手しているんですね。」

安田 / 「僕も昔はインソールは柔らかければ柔らかいほど足に良いと思っていました。クッションがどうしても先行してしまいがちなんですが、実は硬さが非常に重要なんですよ。柔らかいと膝に負担がかかりすぎて痛くなってしまうんです。僕の知り合いにそういった観点の研究している人が何人かいるので色々教えてもらいこのインソールができました!!」

大高さん / 「もう一つお聞きしてもいいですか?僕は靴を作る時に踵に限界ギリギリの丸み(カーブ)をつけます。足を入れた時のフィット感や足入れした際に靴内部の空気がスーっと抜けて吸い付くような感覚を味わえたり踵が浮かないような役割を果たすために行なっています。僕らは革靴を作る時は木型を使いますので削ったりして微調整ができますがSLACKさんは製法上アルミ性の型(アルミラスト)を使いますよね??なかなかそういったライン調整が難しですよね??」

安田 / 「はい!!踵に関してはカーブなどの調整は非常に難しいです。これは僕も理解しています。大高さんたちの靴は踵からのラインが本当に綺麗ですよね!!
僕らはそこを理解した上でどうやったら改善できるか?はかなり考えています、
靴内部にクッションを蓄えてフィット感と脱げないような滑り止めの役割がある起毛素材を使ったり、履く時に滑りやすく滑らかに足入れがしやすいようにネオプレ−ン素材を使ったり、足入れの角度でその場所に一番適した素材を点在させて内部を作ったりしています!!」

大高さん / 「そこまで考えているから他社のバルカナイズ製品とは違うわけですね!!靴が完成した後は必ず木型を抜かないといけません。その時にカーブがきつすぎると木型が抜けなくて…力技で行くと革が破れてせっかく作った靴がそこで終わってしまうんです。ただしそのリスクは追ってでもお客様に喜んでもらいたいので僕は妥協せずにやっていますよ!!」

安田 / 「お互いに製法は違えどその靴にあった良さを引き出すために理解して努力しているんですよね!!大高さんって浅草の工場とか飛び込みで行った事とかありますか??」

大高さん / 「僕なんて若い時はずーと飛び込みまくって猛勉強してましたよ。
職人さんは酒とタバコ持って行けば色々教えてくれるんです。この会社にも飛び込みで手紙書いて入社しましたし!!安田さんも飛び込んでそうな顔してますよね(笑)とにかく飛び込んだ人の勝ちですよ!!」

安田 / 「やっぱりそんな雰囲気しました!!飛び込んで学ぶ!!今の若い子にも是非飛び込んでもらいたいですよね!!僕も昔、よく勝手にアポなしでカメラ持って工場や革屋さんに飛び込んでました!!浅草の職人さんも飛び込まれるの嫌がらないで優しく教えてくれますからね!!」

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VOLF(WHITE/GUM)

安田 / 「最後にこのスニーカー是非見て欲しくて!!まだ発売してないのですが新作のジャーマントレーナータイプスニーカーです!!もうありふれている形ではあるのですが自分なりに解釈してデザインしてみました!!SLACKの中ではソールが薄めで軽量化重視!!そしてサイドラインには実はリフレクターの素材が仕込んであります!!夜反射して光るんです!!ライニングはネオプレーンでスルっと滑り、汗をかいてもサラサラを維持します。見栄えは変えずに隠したデザインを入れたモデルです!!」

大高さん / 「へー!!たしかに形は維持することって大切ですよね。普遍的なものってそこに安心感があるからこそよく見えて購入に繋がるので。そこに新たに何か良さが組み込まれてるから新鮮さすら感じますし!!」

安田 / 「このスニーカーは付属でバンジーレース(丸ゴム紐)とコードロックも着きますので好きな方は付け替えればまた新しいデザインとして履けるんです。」

大高さん /「 コードロックタイプは最近売れますよね!!うちにも使ってるモデルあります!!紐靴の煩わしさもなく、コロナでなるべく靴に触れずに履けるのが良いみたいですよね!!」

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安田 / 「あ!!!!もうこんな時間!!すいません話が楽しすぎて時間が経つのが早すぎました。この続きは明日ですね!!」

大高さん /「 え!!明日もあるんですか!!!!!」

安田 / 「嘘です!!でもまた第二回やりたいですね!!後は何か一緒に仕事ができたらいいなぁ!!あ!!そうだ最後になりますがSLACK FOOTWEARのルックが出来ましたので是非見て下さい!!」

SLACK FOOTWEAR WEB ルック

↑コチラ新作のカタログが見れます!!

安田 / 「本当に今日はありがとうございました!!」


★SLACK FOOTWEAR

革靴のテクニックと現代的な機能素材を融合し、新たなデザインを模索する、東京発のスニーカーブランド。革靴ブランドとスポーツメーカーの両ステージで経験を積んだ、デザイナーの技術とノウハウを踏襲した、制作へのこだわり。手工業と機械工業の工程や構造をブレンドし、これまでにない履き心地と着まわし力を備えたハイブリットな一足を提案する。

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