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コミュニケーション能力とは

情報を正確に相手に伝えることや、相手からの情報を正確に受け取ることは意外と難しいものです。

きちんと説明したはずなのに、伝わっていなかった

きちんと説明を聞いたはずなのに、全然分かっていなかった

こんな経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。

一般的には人と信頼関係を築くことのできる能力をコミュニケーション能力といいますが、このような意思疎通の力はかなり大切になってくるかと思います。

ではどのようにすれば最初に記したようなコミュニケーションミスが起きないのでしょうか?

今日はそんなことを解説していきたいと思います。


■話し手が気を付けるべきこと

例えばあなたがサッカーのオフサイドの説明をするとします。

パスを出す人がボールを蹴った時点で、相手側の最終ラインより前にいる人がパスを受けたら反則なんだよ!

という説明をしたらどうでしょう。

サッカーの予備知識がある方は、ああなるほど、となりますが

人によっては「最終ラインって何?」となって情報が上手く伝わりません。実際にこの文章を読んでいて理解しきれない方もいると思います。


ここで何で分かってないんだ!と怒っても何の解決にもなりません。

この場合はあなたの配慮が足りなかったということになります。

話し手に求められるのは「聞き手の受信能力を推測する力」です。

相手がサッカーに詳しく無さそうな人だと察知し「守り側の人達が作る一番後ろのラインのことを最終ラインていうんだけど」という説明を一つ付け加える必要があります。

場合によってはもっと説明が必要なパターンはあるかもしれませんが、これで殆どの人に理解してもらえるのではないでしょうか。

時折、早口でおしゃべりな人がコミュニケーション上手と思われることもあるようですが、これは全くの筋違いです。

相手が全く分からないような専門用語を並べて、独り相撲をしてしまっている人は実は多いのです。


一番低レベルなコミュニケーションは

「言ったし!」

というやつです。

あなたが言ったかどうかは関係ありません。聞き手が正確に情報を受け取ったかが重要なのです。

この考え方をしている限りはあなたがコミュニケーション上手になることはありません。

ぜひ気を付けてみられたらいかがでしょうか。


■聞き手が気を付けるべきこと

例えば映画を友達数人で観に行くとしましょう。

終わった後に感想を共有したりすると


ストーリーが感動だった!という人もいれば

映像が奇麗だった!という人もいるし

あの俳優がイケメンすぎて死ねた!という人もいます


同じ映画を見たはずだったのが、違うものを受け取ったことになります。

つまり同じ情報を与えられても人によって受け取るモノが変わることになります。


ではこいったことは何故起きるのでしょうか?

答えは聞き手の意識のズレが理由として挙げられます。


例えば一つのゲームをするとします

「今から身の回りの赤いものを探して。声に出さなくてもいいから」と言われ、探します。

その後「目をつむって」と言われ、言う通りにします。

「じゃあ、青いものは何があったか教えて!」とクイズを出されるとどうでしょう。

僕も何人かの人にやったことはありますが、殆どの人は答えることが出来ません。タネを明かすともう目の前の机の上に堂々と青いコップが並んでいたりします。

視界には青いものも間違いなく入っていたハズですが、何故こうなるのでしょうか。


これは

人は目でモノを見ている訳ではなく脳でモノを見ている

ということです。

赤を探したい、と脳が思うから視界に入っているはずの青よりも赤が見えてしまいます。

視覚と同様に、聴覚も触覚も何でもそうです。

あなたが見たいと思っているものが見え、聞きたいと思うことが聞こえているのです。

アンテナが立っていない方向の情報がいくら来てもキャッチすることは出来ません。



長くなりましたが話を本筋に戻します。

正確に話し手が意図していることを聞き取ろうと思うと、

相手の話にしっかりアンテナを向けることが大切になってきます。

話し手がどんな情報を伝えようとしているのかを汲み取ろうという姿勢が必要になります。

この姿勢がなければどんなに優れた話し手がいても情報は正確に伝わりません。

これは簡単なようで実はかなり難しいことです。


今回は何を盗み取ってやろうか

という姿勢で食い入るように相手の話を聞くのか

ああ、知ってる知ってる。だいたいアレでしょ。
また同じ話か。

という姿勢で聞くのかは、受け取れる情報量に天と地ほどの差があります。

ここでは「自分はまだ何も知らない」という謙虚な姿勢こそが、最も重要になります。

意識してみてはいかがでしょうか。


■まとめ

結局、意思疎通に関しては話し手と聞き手のそれぞれが、相手の立場に立って相手の気持ちを考えることが必要となってきます。


自分の話を聞いて理解できる人もいるから、悪いのは聞き手だ。

と考えるのは楽です。

それはたまたま相手の受信能力が高かったのかもしれません。


知ってることばかりでつまらない話だなぁ、悪いのは話し手だ。

と考えるのも簡単です。

もしかしたらあなたが見落としている、何か知らない情報を伝えたいのかも知れません。


このように

どんなに素晴らしい聞き手がいても、独りよがりの発信ではコミュニケーションは取れません。

どんなに素晴らしい話し手がいても、受け取る気のない人には話は届きません。


この記事を見て、そんなこと分かってるし当たり前だ

と感じる方も見えるかもしれませんが。


そう考えている方こそ

今一度、相手の立場を一度考え直してみてはいかがでしょうか。

それこそがコミュニケーション上手になる、始めの一歩なのかもしれません。

今日はこの辺にしたいと思います。


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