【レビュー13】火花
やっと読みました。
息子が学校の図書室から借りてきてくれたので、一気に読みました。
ビジネス的な事はさておいて純粋に楽しもうと決めて読み始めました。
読んでいて感じたのは、たくさんの本を読んでいるんだろうなと思わせる語彙数や言葉の使い方が綺麗なこと。また、嫌味に感じさせない言葉選びは、芥川賞の敷居を下げ堅苦しさを覚えずに作品に入る事が出来ること請け合いです。
作品の雰囲気はどことなく陰のある世界観。しかし、そこにはしっかりと明確な意思を持って流れているエネルギーが感じられ、その内に秘めたエネルギーを作品の冒頭と最後に出てくる花火が象徴し色を添える。
売れることを夢見て悪戦苦闘する芸人の主人公。笑いの為なら変人と思われることも憚らない先輩との交流を軸に、熱く人生の火花を散らす男の生きざまを津々と書き連ねる物語。
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