長所を見極め、 高みに挑戦し続けるリーダーシップ教育を構築する
菅生 達仁
Tatsuhito Tat Sugaoi
小中時代に受けた教育が与えた影響
小学生のときは、授業中でもあまり発言をしない生徒でした。しかし、中学1年の先生(担任)の影響により、積極性が増しました。これは「教育(特に教員)により、生徒や学生はあらゆる影響を受け、その後の人生に変化が生じる」ことを実感するきっかけとなりました。
しかし、高校時代は、「学校選択を失敗した」と感じています。
大学進学のみを追い求める雰囲気の学校で、自身にはまったく合いませんでした。さらに、髪型や靴下の色など何もかも決められている校則が厳しい学校であったため、個性の無い画一的な学生として教育し、個性を出したい当時の友人はどんどん潰れていったことを記憶しています。今振り返ると、この体験が「教育とは勉強のやり方を教えるだけではなく、人を育てる場なんだ」と考え始め、さらに教育事業会社を起業しようと考えた原体験だと考えています。
そんな高校時代、1年間イギリスのボーディングスクールへ留学する機会がありました。本音を言えば、1年間だけでなく、最後の卒業までそのボーディングスクールにいたいと考えていましたが、叶いませんでした。なぜなら、イギリスの高校を卒業することになれば、日本の高校を卒業したことにはならないため、日本の大学は受験できないと思い込んでいたからです。
これは大きな間違いでした。
実は、イギリスの高校を卒業した場合でも、帰国子女入試枠を設けている大学の受験機会はあるし、大検を使って一般入試で大学受験をする選択肢もあります。さらにいえば、そもそも日本の大学を受験せず、海外の大学を出願するという選択肢だってあったかもしれません。大学の進学に関する情報が不足していたことによる意思決定となってしまったことを悔やんでます。
だからこそ、SKY Educational Partnersでは、教育のプログラムを提供する以外にも教育に関するあらゆる情報を提供し、選択肢の幅をできる限り拡げる役目を果たしたいと考えています。
GE時代、選抜されたリーダーシッププログラムの挫折、葛藤、変化
ビジネススクール卒業後、当時「世界最強企業」と謳われていたアメリカに本社を置くゼネラルエレクトリック社(通称GE)に入社。そこには若手メンバーを各国から選抜し、グローバルリーダーの素養を身に付けさせる「リーダーシッププログラム(2年間)」というものがありました。このプログラムでは、2つの成果を求められます。
一つは個人成果。これは、半年ごとに部署を変え、その都度決めた目標に対して、どのような成果だったか振り返る内容でした。もう一つは、半年ごとに行う2週間のチームプロジェクト。アメリカで実施されますが、このチームプロジェクトの挫折と葛藤の経験が、グローバル人材を育成する教育をしようと思う決定打となりました。
チームプロジェクトでは、与えられた課題に対してディスカッションをしていきますが、ここで日本人を含めアジア人がそのディスカッションに置いてきぼりにされていました。もちろん、言葉のハンディキャップも多少は影響があると思います。ただ、振り返ると思っていたパフォーマンスを発揮できなかった理由は、ディスカッションにおける自身の役割を見極めていなかったことではないかと考えています。
GEという世界的巨大企業において各国から選抜されたメンバーの中、ディスカッションをするという文脈で、知らずに自分自身プレッシャーに感じ、「何かシャープでみんながおおっというような意見を言わないと。」と思ってしまっていました。でも、本当は自身のできる範囲で、得意なところでチームに貢献すればよかったんだ、と反省しています。このリーダーシッププログラムの前に、一橋大学のMBAプログラムを通して、外国人とともに英語でディスカッションすることは既に経験済みでしたが、やはり外国の環境で「日本を中心としない」文脈の中、いかにチームへの貢献を考え、自身の役割に徹するのかということは非常に重要であることを実感した。そのため、できるだけ若いときに幅広い環境に自身の身を置く環境を作りたいと考えています。
ちなみに、チームプロジェクトの後半にもなると、他国のメンバーとも仲間意識が芽生え、信頼関係を構築できたことで、「こころの解放」がおこり、想定通りのパフォーマンスが出せました。
幅広いキャリア経験から基づく経営全体を把握した意思決定
これまで携わってきた業界として、IT・テクノロジー、金融、ヘルスケアなど多岐に渡っています。加えて、営業、マーケティング、プロセス改善など幅広い職種の経験もあります。この多様な経験により、業界や職種、企業規模や地域などといった異なる環境から、求められる共通のスキルを見出し、変化の激しい時代においてどのような環境下でも価値を発揮できる人材を育成できると信じ、日々邁進しています。私自身が分野のスペシャリストにならずとも、これまでの人脈および運営しているコロンビアビジネススクールVenture for All®に集う優秀な方々とも連携を取り、SKY Educational Partnersをプラットフォームとして、価値創造を先導できる人材を輩出していきます。
菅生 達仁
Tatsuhito Tat Sugaoi
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