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悪阻の苦しみ未来を見ず今を味わう

先日のシーツに続いて、4月保育園入園の次女用通園バッグをせっせと作っている彫金作家でコーチのぐっちです。あと名前のアップリケをしたら表は完成だ!

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さて、先日。去年の8月から継続的にコーチングをしている方のセッションだった。なんと今、妊娠10週目の妊婦さん。つい2ヶ月ぐらい前のセッションでは、今の会社でやりたいことさらにその先独立してやりたいことへたくさんの思いを馳せてまさに年明けから走り始めたタイミングだった。

妊娠はとても喜ばしいことだ。心の底から祝福したい。と同時に、大きく描いていたビジョンが変わる変化の時「戸惑い」だらけな時だから、無理に先へ進まず今をそのまま「受け止めて」ほしいなと思う。

初めて妊婦になった私の話

私は、願いに願って妊娠した。一度流産して、たくさん涙を流して、望んで望んで妊娠した。そんな私でも、妊娠が発覚した時は、仕事の目標も、達成したいビジョンもあった。妊娠発覚は当然嬉しい気持ちに溢れていたけど、同時に描いたビジョンに急ブレーキがかかって、何もできなくなってしまう・・・という不安や無力感が襲ってきた。

しかも長女の時は、予想以上に悪阻が酷くて2ヶ月弱、ずっと具合が悪かった。入院するほどではなかったけど、1ヶ月ほど会社にいけず、食べれるものはイチゴぐらいで、イチゴかウィダーインゼリーを飲んで吐いて寝ていた。

望みに望んで、妊娠した私でさえ、妊娠初期はどんどん気持ちが下がっていった。

仕事がまともにできず、みんなに迷惑をかけている
やりたいことができない。このまま何もできない廃人になっていくのかな

普段なら考えない様なことも、具合が悪いと恐ろしく悪いことを考えて、不安で孤独で弱気になって屈折する。悪阻にはそんな力があった。

仕事であれしてこれしてと指示して自分が、「ちょっとお休みさせてください」「ごめん、これお任せしてもいい?」「ちょっと休憩してきていいかな?」なんて後輩にお願いすることが増えた。私は悪阻そのものの気持ち悪さよりも、できていたことができなくなること立ち上げれないこと食べられないこと、これをやってほしいですとお願いすること何事にもやる気がわかなくなることが、辛かった。

さらに、悪阻どん底の時は、ただただ具合が悪いだけなんだけど、タチが悪いのが、ちょっと元気になった時だ。

「なにくそ!悪阻になんて負けてたまるか!この状況をプラスに捉えて、この経験を何かに活かして、これからの新しい人生設計、キャリアビジョン、子どもと一緒にできる自分を目指すんだ!保育園も探さないといけない!やるべきことをやるんだ!」

こんな風に自分を奮い立たせようとするけど、体は思う通りに動かないので、さらに何もできない自分に落ち込む悪魔のスパイラルの2ヶ月だった。

未来を見ない。今を慈しむ。

私たちは小さい時から、未来将来・ビジョンを描く様に教育されてきた。大きくなったら何になりたい?どんな大学に行きたい?どこの会社に就職するの?

未来を夢みることも描くことも、先を見据えて動くことも大切だと思う。だけど、妊娠という体の一大変化、今までと全く違う体になろうとしている時は、無理に未来を見なくていい。ただただ今その状態を味わう。慈しんでいいんだって思う。

毎日頑張る女の子から、母に変化する入り口の時

彼女の今日のコーチングのテーマは、「描いていたビジョンを立て直し、新しいこれからを見つめたい」だった。“体調”と“今後の私”の変化に戸惑いながらも、どうにか新しい環境に対応しようと一生懸命な様子が見て取れた。10週といえば、悪阻がひどい頃だろうし、今まで美味しく食べれていたものが見るだけで吐き気を催す頃だろう。電車の人混みで気持ち悪くなり、歩くことも苦しくなる。

私の10週ごろは上記の通り暗黒だった。

「落ち着いたらこれをしないと」
「私みんなに迷惑かけてる。早く元に戻らないと!」
「ちゃんとしないと」
「しっかり前を向かないと!」

ちゃんとしないと!!!

そうなんだけど、新たなビジョンを描くことも、もちろん大切だけど、妊娠10週の「今しか味わえないこの気持ち」を「ただただ噛み締める」ことって今この瞬間しかできないスペシャルなことだ。

この変化に対応しないと!と頭が働いて、なんとか適応しようと頑張るだけど、特別な今を感じることは、今しかできない貴重た体験だと思って今をそのまま味わってほしい。

体の中に生命が宿り、高速に細胞分裂が進んで、今まで使っていなかった体が新しい役目を担って、人間をつくるためにフル稼働している。スペシャルな経験の真っ只中だ。無力さを感じて今までの様に動けないことにイラつい、戸惑うけど、誰でも経験できるわけではない、何度も体験できるわけじゃないスペシャルな今を感じて体をヨシヨシしてただただ自分の体の変化を味わってほしいとコーチで元妊婦は思った。

妊娠初期は自分の体史上最大の変化の時

最近、妊娠がわかって今まさに悪阻で苦しむ方がいたら声を大にして伝えたい!

>今この瞬間、あなたはとんでもなくオンリーワンな経験中だよ!
>あなたの体の中に生命が宿って、とんでもない速度で変化しているだよ!
>「仕事」として何かを生み出していたのが今までなら、今、「人間」を生み出しているだよ!
>今は何もできない、寝ることしかできないと落ち込んでいるかもしれないけど、「人間」をつくている最中だから横になることが仕事だよ!
>いつか必ず終わるよ!その苦しみはどんなに長くても10ヶ月だよ!

必ず終わりが来てしまうスペシャルな期間

私たちは、日々ものすごく頑張っている。仕事もして、家のこともして、目標を立てて達成するために勉強もしているし、人間関係で悩みながらベストを尽くそうとしている。それらを全てストップして、「新しい人間をつくるために、細胞分裂を繰り返す」ことに集中していい。

どうしても何かしないと気が済まない人へ

私自身がそうだけど、どうしても何かしていないと不安になる方へ。
今は今の気持ちを徹底的に味わって、吐き出して記しておくことをお勧めする。きっと1年後どんな仕事よりも、そのメモはいろんなところに活きてくる。鬱々とした気持ちをノートに書いてもいいし、ベッドの中でスマホにメモるのもいい。食べたものの味を記すのもいい。トイレにこもった時間を控えておいてもいい。その日の天気と自分の気持ちを色で残してもいいし、笑えた芸人さんの名前をメモってもいい。暗黒時代の顔を自撮りしてもいい。

誰にでも経験できるわけではない今は、案外後々思い出そうと思っても思い出せない。この苦しさが明けた時、ぐちゃぐちゃになりながらメモった今の気持ちがいろんな財産になる。

うるさいくらい繰り返す。この瞬間は2度とない、今しかなくていつか終わる。未来のビジョンはこれからいつでも描ける。今その苦しみを味わう様に過ごしてほしい。

あなたは、落ち着いた時に、この経験を活かして、新しいビジョンを描ける人で、叶えたい夢を現実に変える力がある人だから、8ヶ月後ぐらいに生まれてくる我が子のために、今はひたすら横になってゆっくりする。仕事するとしたら、それかな!

数字で見える応援が、日々の励みとなります。一瞬でも、あなたの人生に何かハッピーをお届けできたらこれほど嬉しいことはありません。