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娘の心が折れた〜ロックダウン中の子どもの心のケア

イギリスは、ロックダウン中。学校は閉鎖され、子どもたちはオンライン授業を受けている。私もオフィスが閉鎖され、家で仕事をしている。一日一回、運動のために外出することが許されているので、私たちは朝に散歩に出かけるのみ。なんとも息苦しい生活を強いられている。

三年生と五年生の娘は、こんな状況でも、たくましく順応して、毎日楽しそうに、時にはケンカしながらも、勉強したり、工作したり、ゲームしたり、テレビを見たりと過ごしていた。

三年生の娘に異変が出始めたのは2週間前ぐらい。ロックダウンが始まった頃だろうか。夜寝る前に、シクシクと泣くようになった。夏に経験した嫌な思い出があって、それを「思い出して悲しい」というのだ。なぜ、今頃になってそんなこと言い出すのかと疑問に思いつつ、昼間は、元気で明るい娘だし、重要視せずに適当に慰めてベッドに送って終わっていた。

これが、毎晩泣くようになり、次に、寝る前だけではなく、ご飯を食べている最中、テレビを見ている最中にも、涙を流してホロホロ泣くようになった。そして、ついに、朝から一日中、泣き続けるまできてしまった。悲しいとか、こわいとか、不安とか言ってはいるが、実際のところ、どうして自分が泣けてくるのか、よく分かっていないようだ。

危機感を持つのが遅かったか、子どもの出していたサインに対して雑に対応していた気がする。仕事中は全く構えないうえ、5時に仕事を終えてからは勉強タイム。子どもと一緒にその日の勉強を見直す。イギリスの学校の勉強を見直した後は、日本語の宿題。私も仕事後の疲れがあるし、夕飯を作らなければならないし、いつもより増えたタスクをこなすのに必死で、対話を大切にする余裕がなかったかもしれない。

そこで、国民保険サービスNHS (National Health Service)のサイトで、いまさらながら、「子どもたちの心のケアについて」の記事をしっかりと読んだ。

1、子どもの話をよく聞く〜子どもの話しを「軽く流さない」

2、子供の人生に興味があるということを示す〜子どもと自分の関係を「軽く流さない」

3、子どもの言っている事を重要視する〜子どもの訴えを「軽く流さない」

4、子どもの感情や行動に注意を図る〜子どもの感情や行動を「軽く流さない」

5、子どもが興味をもてることをやらせてみる〜「こちらがやらせたいことだけ押し付けない」

6、生活ルーティーンを決める

おおよそ、以上のような事があげられていた。いわゆる、「子どもと向き合う」ということだろう。私は自分の忙しさにかまけて、子ども言動や感情を「軽く流し続けた」上に、子どもが興味ないことを「押し付けてやらせた」のだろうか。その結果、娘の心は折れてしまったかもしれない。

コロナのニュースで不安がかきたてられる日々だし、学校から家庭に期待されているものは大きい。だが、私は、ここで、いろんなことを後回しにしてでも、子どもの心と向き合う時なのだと思っている。

NHS「Looking after a child or young person's mental health」

https://www.nhs.uk/oneyou/every-mind-matters/childrens-mental-health/?WT.tsrc=search&WT.mc_id=EMMParentsSearch&gclid=EAIaIQobChMI3t-k4-mo7gIVW-3tCh3HLAiKEAAYASAAEgJyFfD_BwE

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