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彼の第一印象は
全然タイプじゃない。
もう会うこと無いな。

この一言だったが所詮マッチングアプリなので
期待も望みも無かった。

じっと見つめてくる彼の視線を感じながら友達を混ぜて会話を楽しんだ。

次第に皆溶け込んで行ったのだが彼は少しよそよそしかった。

「これから何処か行く?」

田舎なので深夜空いているお店も無い。

「すかいの家行きたい!どんな所に住んでいるのか気になる!」

初対面だと言うのに、うちに来たいという発言に
思わず友達と顔を見合わせた。

戸惑ったが行く宛ても無いし1体1じゃない事もあって

「いいよ。何もないけど。」

そして私の家に着いた。

「へぇ。女の子って感じの部屋!でも凄く落ち着く。」

私は何故か彼から目が離せなかった。

少しづつ少しづつだけど
彼の魅力に惹かれていた。

DVD見たりゲームしたり
あっという間に朝になった。

オールナイトなんて若いよな。

「楽しかった!!LINE交換しよう!」

次は無い。と思っていたが彼と皆LINE交換をした。

なんのために?

…。

「今日はありがとう!」

「次は1人で来るよ。」

玄関で見送りをしていた時、彼が囁いた。

え…。

何も言えなかった。

早朝の空気が美味しくて胸騒ぎを感じた。


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