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【プレゼント】

去年、最愛であるおじいちゃんが天国へ旅立った。

幼少期から親のように育ててくれたおじいちゃんが亡くなり、心にぽっかり穴が空いたようだった。

悔しいことにおじいちゃんが亡くなってから、痛いほど彼の偉大さや私にくれた愛情の大きさを知る。

なんでバカなんだ私は…もっと、もっと彼に対して出来たことがあるのではないか…と悔しい気持ちでいっぱいだった。

「せめてさいごに、お礼代わりに」と葬式等の準備を手伝った。親戚から「ありがとう。助かったよ。」と言われて嬉しかった。この言葉のおかげで後悔の大きさが少し小さくなった。

棺桶には私がイラストを描いてプリントしたバックと、生前好きだった地元の銘菓を入れた。今でもおじいちゃんがこの飴を食べた時
「美味しいわ〜。風味がいいね〜」と言っていたのを思い出す。「これで修行中でもお腹が空かないように」と願いながら私は棺に入れた。

地方に住むいとこが「これで天国でもお金に困りませんように」とおもちゃのお金を入れた。その額が大金でみんなで笑い、ほっこりした空間になった。

葬式での儀式が終わった次の日はこの地域特有の儀式がある。そしてその日全ての必要な行事が終わった。

色々動いて疲れていたが、次の日は訓練の日だった。私は休もうか悩んだが「ここで休んだらいつまでもズルズルと休んでしまう」と思い、訓練所へ向かった。

訓練所に着いてからも「午前で帰ろうかなぁ」と悩んだり。でも「ここまできたから最後までやり遂げよう」と自分自身に言い聞かせた。

そして訓練を最後まで終わらせ、いつも通りの電車に乗り、出発を待っていると…

「となり座ってもいいですか?」ととある男性に声をかけられた。

「いいですよ」と答える私。

これがのちに人生を変える彼との出会いだ。

彼との出会いは緻密に計算されたようなタイミングでできており、おじいちゃんが私にくれたさいごで最高のプレゼントだと信じている。

今のパートナーと出会い、山あり谷ありな日々。振り返ってみれば刺激的な日々である。彼のおかげで前を向くことができ、笑顔の回数も増えた。

ありがとう、おじいちゃん。良い報告が出来るように私も頑張ります。また会いましょう。それまで元気でね


今日の歌
♪ 旅立ちの唄/ Mr.Children

♪ 真夏の果実/サザンオールスターズ

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