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ハードな1週間を生き抜きました。

おはようございます。

今週はこちらに来てから初めてのKlassenabend(おさらい会的な)、brass open day(オープンキャンパス的な)でのコンサートとそのリハーサル、それから副科ピアノのKlassenstunde(おさらい会的な)がギュッと詰まっていて、さらにコンセルトヘボウのHans Altingのメンタルトレーニングのワークショップにも申し込んで、常にちょっと緊張している1週間でした。1つ1つすべて楽しかったし、充実した時間だったけど、やっぱり日本の慣れた環境でこなすのとは違って、知らないうちにけっこう疲労を抱えてたりもしたみたいで、昨日帰宅したときは冬場に湯舟に使ったときみたいに体の力が抜けたし、今日の午前中はこちらに来てから初めて2度寝3度寝をしました。

Klassenabendでは結局、Ewazenのソナタの1楽章を演奏したんですが、こんなにちゃんと、なにか得られたと胸を張れる本番は今までになかったように思います。
変えたのは、息の吸い方だけなんです。常にどんな時もいかなる状況でも、力を抜いて、ブレスの時は自分の100%の息を吸いなさいと、ただそれだけ。一見本当に当たり前の簡単な話のようだけど、私は全くできていなかったんです。Ianには1ヶ月前、君のブレスはチキンだと言われました。それを問題視してフォーカスしたことも、正直なかったなと。でもそれを始めたら、私の中で絡まっていた色々な課題や問題がすっと整理整頓されて、順序良く棚に収まって、長すぎる道のりだと思っていたトンネルをあっさりと抜けて。それで、次はどの道をどうやって歩いていったらいいか、今は次に行く先もちゃんと視界良好になっていて。迷いがなく進んでいけているような、なんかそんな感じがしています。

その助けになったのはやはり、きちんと自分で、身の回りを整えて生活をするということだった気がします。掃除とか料理とか、そういう単純作業に集中しているときって、多分だけど人間の脳って余力が残っていて、その余力の部分で無意識に楽器のことを考えてるみたいな、そういう頭があったりすることってあると思うんです。あと、通学のバスの中も同じです。返さなきゃいけない連絡みたいなのが今本当にないから、移動時に携帯を見ることが圧倒的に減ったんです。音楽を聴きながら、30分間外を眺めてぼーっとしている、そういう時間て結構大事なんじゃないかなと。
あとは前回のブログでも触れましたが、週1楽器から離れるというところ。現実問題として、毎日練習をしていたら、少なからず悪い癖とかが顔を出すことってあるじゃないですか。それを一旦リセットする、軌道修正するという意味でも、有効なんじゃないかと思うんです。あとはやっぱり、心身の回復と心の栄養という意味で。毎日練習する、毎日自分と向き合う、それをずっと続けるって、当たり前のようにみんながしている作業だけど、やっぱりだいぶえげつないことだと思うんです。私自身、休むとか離れるいうことを、どこかで、しんどいことから逃げることだとずっと思ってしまっていたし、結構そういう人って多いんじゃないかな。だけど「毎日頑張る」という作業には少なからず傷が伴うということ、そのしんどさを抱えてまで頑張ることは正解とは限らないということも、この2ヶ月で実感しました。休んで、回復させて、また頑張る。それでよいのだ。休む勇気を持とう。

余談ですが、日本を発つときに尊敬する2人の友人からもらったネックレスを、本番時にいつも身に着けています。パーフェクトなサプライズで、私は全く気配も感じ取れず、めちゃくちゃ嬉しかったな。ちょっと緊張したときや後ずさりしそうになるとき、きっと2人も頑張っているだろうなと思うことが、背中を支えてくれるような気がして、愛しいパワーになっています。

それから、instagramにも投稿しましたが、今日、朝起きて初雪を見ました。雪を見て外に飛び出すほどの童心はさすがにもうないし、今はもうすっかりいつもの雨の日に戻っていますが(笑) 日本もいきなり寒いみたいですね。風邪などひかず、みなさまお元気にお過ごしくださいね:) 私も気をつけます。


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