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その熱に胸を灼かれる


140字の詩 佐倉侑『彗星』
それは流れゆく彗星のように一瞬で胸に灼き付いた。ここまで繋いできたものを、この先にいる仲間の元へ、一秒でも一瞬でも一歩でも、今の自分が出せる最高速度で届けるために、前だけ見つめて直走る。何人を抜こうと、何人に抜かれようと、見つめる先は同じ。その瞳の輝きは、夜空を流れる星のように。

年始に駅伝を観ることが風習になってから何年経つでしょう。ある年のある双子の走りに魅入られてから、毎年観るようになってしまいました。
襷を繋ぐ瞬間、繋げられなかった瞬間、颯爽と抜き去っていく走者、あれよあれよと引き離されてしまう走者、一瞬だけその時だけ伴走できる給水係、その給水にかける想いも様々。ひとりひとりの胸にここまで繋いできた想いが燃えている。燃やしながら直走るその姿が、心を掴んで離さない。

元日の実業団駅伝も2日3日の大学生駅伝も、どちらも違う魅力がある。

大学まではずっと同じチームで走っていた双子が、実業団に入ってからはずっと違うチームで走っていた。それが今年、同じチームで走り、襷を繋いでいる。弟が走ってくる姿を、待っている兄が見せた笑顔。それはとても眩しいものでした。
このお二人がどんな想いでいるのかは分からないけれど、また襷を繋いでいる姿を見られたことは、本当に胸が熱くなるものでした。

駅伝への想いを言葉に込めて詩を綴りました。
小説やエッセイも書きたいけれど、140字に言葉を収めて作る詩も好きなのです。
いつか個展もやりたい。140字を額に収めて飾りたい。
今年は文学フリマに参加します。
本を作ること、個展を開くことを目標に、今年も活動していきます。目標は言葉にするといいとよく言われているので、あやかってみました。
本年もよろしくお願いします。

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