ピロウズ30周年から5年

今日9月16日は、 the pillows35周年のライブがあった。
さわおさん、peeちゃん、シンちゃんに髭の宮川さんがサポートメンバーとして最高のライブを届けてくれた。
内容はもっと音楽的に詳しかったり、熱狂的にピロウズを支えてきたバスターズの皆さんが書いてくれるだろうから僕からは一言だけ、『本当に最高のライブだった』とだけ書いておこうと思う。

題名にも書いたとおり、僕の人生においてこの5年間はすごく内容の濃い5年間だったと思う。
ただ中身を見たら、ポジティブに出世した、結婚した、子どもができたからではなく、その全てを諦め、勤め先を転々とし、もがいてももがいても息継ぎのできない5年間だった。

きっかけはどこだったのか。好きなバンドが歌っていた死んでないだけの人生に嫌気が差したからなのか、10年前の転勤を期に結婚をすることを目指し始めたのに結局人と付き合うことすらできずにまた地元に帰ることになったことなのか。何が始まりだったのかわからないけど、できることに目を向けずにできないことだけが目に付いてしまった。
一度気になり始めると、他人と比べることをはじめてしまった。結婚、出産、出世。人に、周りに置いてかれてしまっている感覚だけが頭の中を支配して考え始めたことが反芻されるようになった。
朝顔を洗う時、通勤途中の信号待ち、トイレ休憩。独りでいるときは同じ考えの繰り返し。
できないが日に日に強調されて、できることもなにかしっくりこない。
考えているうちに、正解も間違いもわからなくなり今の環境がよくないと思うようになった。
気がつけば仕事を辞める決断を、そんなに考えず、誰にも相談せずに決めた。
環境が変わればよくなるはず。根拠のない自信だけがあった。

また1年が経つ。違う仕事をし始める。
また1年が経つ。また違う仕事に就く。

環境が変わっても、劇的にやる気が出たり、いい人が現れて結婚することになったりはしなかった。あの時感じた根拠のない自信は、ハリボテで少し風が吹けば、雨が降れば、すぐに欠陥が見つかった。

いつのまにか。本当に仕事を辞めることを考えてからは同じようなところにずっといた感覚があるからなのか一瞬で5年間が過ぎてしまった。
ボロボロになった心で、修理もせずに突き進んだ結果なのか大事なものも、大切なひともたくさん過去となった時間に、落としてきてしまった。

今もまだ何が良くて、何が悪いのか。わからないままだけど、それでも前を向いていこうと、一歩でも前進したと思える方向に進もうと考え、行動できるようになったことは素直に自分を褒めてあげたい。

あの時があったから、未来(現在)があるのだと少しでも思える選択を。今度は大切なもの、ひとを離さないような選択をしたい。

それでもやっぱり死んでない人生を続けるなんて気が狂いそうなんだ。

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