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【企業インタビュー】副業者さんの「ダメ出し」で新たな企画へ前進

磁器で有名な佐賀県伊万里市で、屋根の修理や建築リフォームを手掛ける株式会社MUKAI。リフォーム工事をもっとスムーズに進めようと、実に大胆でユニークなアイデアを考案しました。しかし実現性や商品化の可能性について判断がつかず、一緒に考えてもらえる副業人材の採用を決めたそうです。効果はあったのでしょうか。担当の落合克典さんに伺いました。
 

――副業人材を募集した背景を詳しく教えてください。


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リフォーム工事は当然ですがお客さんごとに要望が違いますよね。壁や天井、細かいパーツごとに繰り返し検討しながら進めるのは大変です。そこから「ユニットルーム」のアイデアが生まれました。例えば和室を洋室にリフォームする時、あらかじめ作っておいた洋室の「部屋」を和室の中にすっぽり入れるイメージです。
 
ただ、このアイデアは商品化できるのか、そもそもニーズがあるのか。地方の小さい工務店ではわかりません。

商品化後の販売戦略まで含め一緒に考えてくれる人を探したいと思い、伊万里信用金庫の紹介で副業人材マッチングサービス「Skill Shift」を通じ募集しました。
 

――どんな方々が応募してきましたか。



 2021年の秋に募集すると、全国から12人の応募がありました。建築関係の人は少なくて、SNSを使ったマーケティングをされていたり、ECサイトを運用されていたりする方が多かった印象です。
 

――どのように選考を進めましたか。


建築に興味があるかどうかなどを書類選考で絞り込み、2人とオンラインで面談しました。その結果、関西出身で中国のインターネット大手に勤め、日本の市場リサーチなどをされている30代の男性に決めました。
 
選んだ理由は世界のニーズや日本のマーケットの現状を踏まえながら仕事をされている点です。さらに言えば熱意です。「建築系は詳しくないけれど、とても面白そうなのでチャレンジしたい」と言っていただきました。仮にアイデアがダメだった場合、他の可能性を建設的に議論できる人かどうかも、決め手の一つでした。


――具体的な業務の進め方について教えてください。
 

2022年1月から働いていただいています。副業者さんは東京在住なので、大体10日ごとにオンラインで打ち合わせをしてきました。毎回副業者さんからサイズや搬入の問題点などアイデアの具体化へ向けた課題をいただき調査してきました。議論や手順を副業者さんにうまく誘導してもらった感じです。
 

――進捗状況や成果についてどう考えていますか。

当初考えていたユニットルームは議論の末、断念しました。その後、副業者さんに市場ニーズを検証していただき、部屋に小上がりスペースを生み出すベッドを作ることになりました。通常ベッドになっている部分が小上がりになり、下部を引き出すとベッドになります。いずれ商品化する方向です。

――緒に働いてみてどんな感想をお持ちですか。



 アイデアの「ダメ出し」も副業者さんに期待していた点でした。調査や議論を重ねた結果、最終的に「これは難しい」と副業者さんに言われ、方向転換を決断できたことは良かったです。時間をかけて一歩一歩仕事は進んでいくんだなという実感を持ちました。
 

――会社として影響を受けたことはありますか。


今までの働き方は根拠となるデータを持たずに「やってみないとわからない」というスタンスでした。そうではなく、少し費用をかけてでも知見を持つ人からアドバイスを受けた方がいいという考えが、新たに芽生えたことですね。
 

――副業人材の採用を検討している企業へアドバイスをお願いします。


ぜひ採用を考えていただきたいと思います。副業者さんは持っている情報量も違いますし、自分たちの考えを精査してもらえます。個人的には、こちらの考えを副業者さんに押し付けない姿勢を大事にしていました。もう一つ、もし商品化してそれが失敗しても副業者さんのせいにしないことですね。一緒に取り組んできたことですから。

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