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「府中市の男女共同参画のまちづくりについて思うこと」

こんばんは、スキルノートの芦沢です。この2週間は現実世界でいろんな事がありすぎて、なかなか記事を書けずにおりました。その隙間に割と真剣に書いた表題レポートをご紹介します。一昔前に「男女共同参画」というとイコール「女性活躍」だったし、ポジティブアクションがどうとかいう議論が主だったように記憶しています。更に遡ると男女雇用機会均等法が制定されたのが1985年(*修正補記/翌1986年に施行)。そこを実質的なスタートと捉えると、男女共同参画が課題として世の中に認識されてから40年近い時間が経過しようとしているのですね。

昨今は男女平等という話だけではなく、多様な性のあり方が渋谷区・世田谷区を皮切りに同姓パートナーシップ条例や宣誓制度が基礎自治体単位で広がってきて、まだまだ障壁は多いものの、課題自体としては広く認知されつつあります。偶然かどうか、私が1996年に卒論として執筆した学士論文は「学校の中の同性愛者」でした。今でいうLGBTQ課題ですが、参考文献や先行研究がなかなか見つからず、埼玉医科大学のみが当時先進的にトランスジェンダーに関する医療面でのアプローチをされていて凄いなぁと感じたこと、とにかく執筆に苦労したことを覚えています。

そもそも、男女あるいは多様な性のあり方だけでは、全体の課題を網羅していないと私は考えています。つまり、長年私たちが思い込み、背負わされている社会的性別役割=ジェンダーのあり方を今こそ見直したり、それぞれに考えるとても良い機会なのです。コロナ禍をきっかけにテレワークを経験した多くの男性は、「昼間の家庭や地域の姿」に初めて気づいたでしょうし、通勤って何のために必要?とか、子供の習い事の送り迎えくらいはテレワークの合間にできるんだ、と実感しました。つまり、はたらき方の変化と男女共同参画推進は切っても切り離せない課題であることにようやくたどり着き、もはやそれは単なるジェンダーの話だけではなくて、社会全体に影響を与える中心的課題・ビッグイシューと言って差し支えないでしょう。

表題に戻りますと、今回私の地元で任期2年の「男女共同参画推進委員」の市民枠への公募がありました。公開されている募集要項には「3人以内」とありまた「男女共同参画に関する認識の程度や男女共同参画社会を推進していくための考察度、市民の立場で積極的に関わっていこうとする熱意・意欲の程度等を選考するほか、市民の幅広い意見を反映するため、性別、年齢、住所等についても考慮します。」というなかなかにハードルの高い感じが私の闘争心に火をつけてくれました。

後半の、委員の選考自体に多様性を取り入れる点は素晴らしいと思いましたし、笑えない話として男女共同のシンポジウムや政府の会議メンバーが全員男性だった、という話は数知れません。私自身も40代後半男性・会社員(個人事業主の兼業)という、大きく見れば多様じゃない方の立場ですので、募集要項にある「認識の程度、考察度、熱意、意欲」もっと言うと「専門性、活動実績」まで抜けていないと選ばれることは不可能だと思います。

今回深夜に何日か睡眠時間を削ってでもレポートを書いたのは、やはりこの課題が今の私自身の関心ごとの中心軸の一つであるということと、変わるべきはこれから退職時期を迎える大量の団塊ジュニア世代男性の「自己認識と社会理解」ですので、一度整理しておこうと考えたためです。

・委員に選考されればその役割を全うします。

・委員に選考されなければ、より適した人材が地元にいらしゃったのだと喜ぶべきことです。

だから、どっちにしても良い結果しかないので応募しました。応募レポートは返却しないという注意書き以外、公開してはダメとか、応募の事実を公開してはダメとも書いていないので、せっかくですので一人でも多くの皆さまの目に触れていただきたく、以下に記載します。800文字という、とても限られた文字数ですので非常に難しかったです。(少なくとも、書くことの良いトレーニングにはなりました。)

---------以下本文---------

「府中市の男女共同参画のまちづくりについて思うこと」

私は、男女共同参画とは男女個々がそれぞれらしく活躍する社会の実現を目指すと同時に、多様な性のあり方を認め受容し、ジェンダーの壁を取り払いより豊かで充実した社会を作り上げるために必要な考え方であり、SDGsの目標5:ジェンダー平等や、ひいては目標11:住み続けられる街づくりにも直結した課題と受け止めています。

府中市においてこのような社会を実現するためには、多様な立場・背景を持つ人々が共同で取り組むことが大切です。男女共同参画宣言に基づき、また府中市パートナーシップ宣誓制度をより実効性の高いものとし、市民の意見やアイデアをより取り入れる必要があります。私はこのような理念に基づいて、府中市の男女共同参画推進委員として活躍することで、より豊かで充実した社会の実現を目指します。

これまでに自身の活動「スキルノート」主宰として、男女共同参画を促進するワークショップやセミナー講師として多くの経験を積んできました。フチュールでの市民企画講座の実施(2014~2018)、東京ウィメンズプラザフォーラムへの出展(2014~2017)、武蔵野市の男女共同参画推進機関「ヒューマンあい」主催講座(2015,2017)の講師等を通じ、各地域における課題意識や行政施策の様々なアプローチについて知ると共に、この領域における人脈形成が自身の男女共同参画への理解を深める助けとなりました。

SDGsの浸透により多くの市民が課題を認識しつつありますが、まだ具体的な解決や理想の姿には課題があります。私が府中市の男女共同参画推進委員となった際には、それらをより良い方向に導く実践的な提案やアクションプランを支援・実行することが可能です。

2002年12月に府中市に転入し20年が経過しました。今こそ、男女共同参画推進委員として府中市に恩返しをさせていただく機会と考え、応募させていただきます。微力ながらお力となれるよう努めます。

東京都府中市在住 芦沢壮一

【2023.3.1追記】選考は無事に通過しました、精一杯務めます!

*サムネイル画像は府中市はまったく関係なくて、先日訪問した茅ヶ崎(辻堂)にある「Edible Park 茅ヶ崎」というコミュニティ型農園(区画ごと貸すのではなく、会員さん全員で、全部の畑を共同作業する形式)へお伺いした際の、その周辺の田畑と空です。まさに男女共同参画だし年齢もボーダーレスだし、鶏も放し飼いしてるし本来の姿だなと、印象的だったので記事とも関連しつつご紹介させていただきます。

Edible Park 茅ヶ崎さん。
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