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読書感想文: The Problem with Software: Why Smart Engineers Write Bad Code

長年マイクロソフトにいらっしゃった方なのですが、ご自身の経験から良いコードを書くことが難しい状況をさまざまな観点から議論されています。

私自身はコードはVBAで止まっているのですが、頷けるところが多くありました。

残念ながら日本語版が見当たりません。

例えば担当者の違うところ。
AのモジュールをXさん、Aを参照するBのモジュールをYさんが開発したとします。
このときXさんがAのモジュールを設計した意図や考え方と、Yさんが理解したAのモジュールの意図や考え方にずれが生じたとき、不具合が発生する。

例えば桁数の問題。
2000年問題があったように、今度は2038年問題があるそうですね。

一番記憶に残ったのが、プログラミング言語の変遷で良いコードの条件そのものが変わってしまったこと。
BASICなどの時代の構造化プログラミングから、オブジェクト指向の発生で考え方そのものが変わってしまったことにより大きな影響があったことがわかります。

というような内容を、具体的にご自身のプロジェクトで起きたことを例に、プログラムがわからない人に対してもわかるように書いた本です。

現在ソフトウェアの規模がどんどん大きくなっているがこれらの問題はやっぱりずっと起こり続けるものなので、複雑さにいかに対応するかが非常に重要なのがとてもよくわかります。


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