日報:2019年8月24日+ 「自分軸」のデザインと、トレンドの話

私は性根が芸術家なのですぐに「自分軸」の表現をする。
これは、絵画だけでなく、デザインや文章もそうである。

デザインが「自分軸」というのは「自分が作りたいものを作る」(そういうスピリットも大事だが)ということではない。

飲み会の席で(たしか)「デザイン制作をするときに何を重要視するか」と聞かれたときに、私は「(制作会社にいたときのことを当てはめて)クライアントのことを調べあげる」と答えたが、もうひとりいたデザイナーは「クライアントの業界のトレンドを調べる」と答えていた。

トレンドな……

とても生意気なことをいうと「トレンド」というものが好きではない。
トレンドに左右されないものを作りたい。

トレンドを調べるということは、クライアントではなくエンドユーザーの目線での考え方、なのだ。
ペルソナをたてて考えることも大事だけれども、そのペルソナや、クライアントのビジネスの背景に流れるものがトレンドだと気づく。
Webデザイントレンド2019まとめ!みたいなやつに、だまされてちょっと勘違いしてた感もある。

「トレンドに左右されない」と言っているけれど、時代のそのときそのとき空気を感じ取れる力があるから、そういうものが作れるのだ。

話を戻す。

私がデザイン制作で重要視しているのは「クライアントの抱える課題と、クライアント自身を理解する」ということだ。

なので、ロゴはもちろん名刺にしても、ご要望だけではなくてクライアントのビジネスについてもヒアリングをする。クライアントのことがなにもわからないとものが作れないからだ。

制作会社にいた頃、簡単な要件とワイヤーフレームだけ渡されてデザイン作れと言われたときは苦心した記憶がある。

クライアントにヒアリングできたとして、実はまだ足りないのだ。それだけだとクライアントにとっての「自分軸」の表現になってしまうのだ。
クライアントの言いたいことを言うだけでは、だめなのだ。

だから、デザイナーは、世の中の流行、どのようなデザインがよく使われているか、つまり、トレンドにアンテナを張るのだ。

デザインスクールの先生に「Yahooニュースとか見たほうがいいよ」と言われたことを思い出した。世の中全体がYahooニュースで、さらに、その業界のトレンドも調べ上げるのだ。

いいことを聞いたし、未熟さを再確認した。

いま自分のHPを作っているけれど、あれも完全に「自分軸」になっていたから詰まってしまってたんかな…

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