母は私の写し鏡だった。摂食障害で自分の存在に気付いた
父に言い返さない母。そこに社会の縮図をみた私の父は普通のサラリーマンで母はパートで扶養の範囲で働く程度だった。私の家庭では、父が一家の大黒柱であり、母と子は父に従うという日本の典型的な家庭だった。父にひとつ意見を言おうものなら部屋から追い出された。そう。たとえ妻である母であっても。
「誰のおかげで飯が食えてると思っているんだ」なんて亭主関白な父親が言いがちな、ありきたりな言葉を何度聞いてきたことか。何度言われようとも母はその言葉に押し黙ったままだった。その姿は私から見ると完