高騰を続けるメモリーの価格は今がピークなのか?

メモリの価格上昇が一服?

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL02H75_S8A500C1000000/

昨年頭(2017年1月)から上昇を続けているメモリの価格上昇が一服するかもしれない。多くの人は気づいていないかもしれないが、短期間で数十パーセント〜倍以上という勢いで上昇している。尋常な上がり方ではない。私は仕事柄頻繁にメモリを購入することから価格の推移を戦々恐々眺めていたが、上昇に堪えきれず夏頃まとめて購入した。

2017年の夏頃、秋葉原にある老舗PCパーツショップ TSUKUMO eX.の店員さんへ話を伺ったところ、半導体メモリ製造大手である某韓国企業がiPhone向けのメモリ製造で製造ラインを取られてしまい、一般流通への供給を絞っていると話していた。また、同メモリ製造大手である某米国企業も供給が不足しているため強気の値段で販売していたとか。

iPhone向けのメモリ製造が原因なのであれば、iPhoneの製造が落ち着く頃になったら値段が下がってくるだろうと思っていたので、上記の記事は納得感がある。また、「サハロフの秋葉原レポート DDR4の価格推移 2016年以降」  

http://www2s.biglobe.ne.jp/~sakharov/research/mempkg4b.png

 をみる限り、踊り場にいるように見える。

大きく値崩れするとも考えにくい材料も

http://www.optronics-media.com/news/20171019/48716/

一方で、必ずしも楽観視できない背景もある。メモリやCPU、GPUなど半導体の原材料となるシリコンウェハーはIoT、VR(Virtual realty)、人工知能(Deep Learning)、ブロックチェーン技術など、膨らみつつある技術を支える半導体の製造に必要不可欠だ。iPhoneの製造が落ち着いたからといってシリコンウェハーへの需要は高く、不況にでも陥らない限りは大きく下がるとも考えにくい。

韓国Samsung社はASICの製造開発に踏み出したし、人工知能向けGPUで圧倒的なシェアをもつNVIDIA社は益々売り上げを伸ばしている。中国のAlibaba社も独自の人工知能研究用Chipを作っていくとニュースに出している。いくらマイニングブームがやや落ち着きを見せているからと言ってもシリコンウェハー並びにメモリへの需要は高いはずだ。

まとめ

多少の値段の上がり下りはあったとしても、シリコンウェハーの需給バランスが大きく崩れる要素もあまりないので、横ばいか緩やかに下降していくと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?